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ローストビーフは太る?カロリーやタンパク質、栄養素について管理栄養士が解説

ローストビーフは太る?カロリーやタンパク質、栄養素について管理栄養士が解説

お肉料理の中でもボリューミーなイメージがあるローストビーフ。牛肉を使っているからカロリーも高いんだろうと漠然と思っていませんか?今回は、ローストビーフのカロリーやタンパク質などの栄養素のほか、太りにくい食べ方について紹介します。お肉が大好きな方はぜひ最後まで読んでいってくださいね。

ローストビーフ1枚当たりのカロリーやタンパク質

カロリータンパク質脂質炭水化物糖質
ローストビーフ 100g
196 kcal21.7 g11.7 g0.9 g0.9 g
ローストビーフ 13g/1枚
25 kcal2.8 g1.5 g0.1 g0.1 g
ローストポーク 100g
145 kcal23.1 g4.9 g0.2 g0.2 g
摂取基準 (上段男性、下段女性)
2650 kcal
2000 kcal
60.0 g
50.0 g
73.6 g
54.8 g
364.0 g
271.0 g
344 g
253 g

※1

牛肉の中でも比較的脂質が少ない部位でつくるローストビーフ。肉の調味は塩こしょうのみとシンプルで、肉の栄養素をしっかりといただくことができる料理です。牛肉はカロリーが高いイメージがありますが、ローストビーフは脂肪が少ない赤身部分を使用しているため、脂質が少ないのが特徴。

また、つくる際は表面をローストしたあとにじっくりと茹でて火を通していくので、余分な脂質が落ちやすいです。豚ロース肉でつくるロースとポークと比較すると、ローストポークの方が低カロリーという結果になりました。

※上記は食品栄養成分表を参考にした栄養価ですが、値より和牛モモ肉を使用していると仮定しています。

ローストビーフを使ったメニューのカロリー

ローストビーフを使ったメニューのカロリーをチェックしていきましょう。今回はサブウェイやホットモット、イオンなど身近な場所で販売しているものをチェックしていますので、参考にしてください。

サブウェイのローストビーフ

出典元:サブウェイ

カロリータンパク質脂質炭水化物
ローストビーフ ~プレミアム製法~レギュラーサイズ
309 kcal16.2 g9.5 g40.0 g

※公式サイトより引用

サンドイッチ専門店のサブウェイでもローストビーフサンドを提供してくれています。サブウェイはサラダのみの提供はありませんが、サンドイッチをオーダーする際に「パン抜き」することでサラダにすることができます。ローストビーフサンドをパン抜きすることで30g以上の糖質をカットすることができるので覚えておきましょう。糖質制限を行っているときは「パン抜きで!」が合言葉です。

サブウェイのカロリーや糖質に関する記事もご覧ください。

イオンのプライベートブランドのローストビーフ

出典元:イオンネットスーパー

カロリータンパク質脂質炭水化物
17年五島塩ローストビーフ シルキー小 78g
122 kcal16.7 g4.1 g4.4 g
(ソースのみ 12g)
20 kcal0.3 g0.1 g4.4 g

※公式の数値より引用

公式サイトでの掲載がありませんでしたのでマックスバリュにて確認して参りました!商品名にある通り「シルキー」な舌触りが特徴の商品です。ソースに含まれる炭水化物量が4.4gであり、製品全体の数値(上段)でも炭水化物は4.4g。ということは驚くことにローストビーフには糖質が含まれていないということです!これほどまでに糖質制限に適した食材はありませんね!ソースを使用しなければ糖質はゼロ!これが税別398円!手間を考えれば、かなりの高コスパです!

【冬期限定】ほっともっとローストビーフ弁当

出典元:ほっともっと

カロリータンパク質脂質炭水化物糖質
ローストビーフ弁当 ライス普通盛
668 kcal24 g16.8 g108.8 g102.1 g
ローストビーフ弁当 ライス大盛
814 kcal26.4 g17 g143.5 g134.8 g
カットステーキ&ローストビーフ丼ライス普通盛
740 kcal34.2 g20.3 g109.1 g101.5 g
カットステーキ&ローストビーフ丼ライス大盛
886 kcal36.6 g20.5 g143.8 g134.2 g

※公式サイトより引用

2019年12月現在は期間限定でほっともっとがローストビーフ丼とカットステーキ&ローストビーフ丼を提供していますので紹介します。通常のローストビーフ丼は688kcal中400kcal以上が糖質によって摂取されます。ローストビーフの部分でいうなら脂質とタンパク質なので250kcalほどです。糖質制限を行う際には白米を摂取することはできませんから、ローストビーフ「丼」を選択することはできませんが、いかに白米が糖質を含んでいて、カロリーに影響するかが分かるメニューです。

ローストビーフの栄養は?

牛肉の旨味と栄養が詰まっているローストビーフ。意外にもカロリーや脂質は抑えられていましたが、そのほかの栄養素について詳しくお伝えしていきます。

亜鉛が豊富でタンパク質の合成を促進

ローストビーフにはタンパク質だけでなく、タンパク質の合成に欠かせない亜鉛も豊富です。タンパク質はアミノ酸という小さな物質まで消化され、小腸から吸収されます。その後、身体の各細胞でタンパク質として再合成するのに亜鉛をはじめさまざまな栄養素が必要になるのです。その点、ローストビーフは両方を含んでいるため効率よくタンパク質をつくることができます。

健康的な血液をつくる鉄分も多い

ローストビーフには亜鉛だけでなく鉄の含有量の豊富。私たちの身体のなかにはいくつものミネラルが存在していますが、血液の赤色のもとにもなっている赤血球の中には「鉄」が必須です。鉄があることで身体の隅々に必要な酸素を運べるので、不足してしまうと上手に酸素を届けられなくなります。筋肉も同様に活動する際は酸素を必要とするので、鉄を充足することでトレーニングの効率を向上させやすいなどのメリットも。

ナイアシンで三大栄養素の代謝とエネルギー産生を促進

ローストビーフ100gにはナイアシン6.3㎎NEが含まれ、成人女性が1日に摂るべき量の半分以上を補給できます。ナイアシンは糖質・脂質・タンパク質の代謝に関与し、エネルギー産生をサポートするビタミンです。身体のさまざまな指令を行っているホルモンの合成にも関わるなど大切な栄養素のひとつ。

以上より、ローストビーフには身体の基礎代謝を引き上げられるような栄養素がたくさん含まれていることが分かりますね。

ローストビーフは野菜と食べ合わせるのがオススメ

ローストビーフは非常に高タンパクで低糖質なダイエットの優等生食材ですが、食物繊維や各種ビタミンなど不足している栄養素もあります。そこでおすすめなのは、ローストビーフとの相性も抜群の野菜です。食物繊維だけでなく、プラスαの働きをもつ野菜を以下に紹介します。

  • ビタミンCも豊富なブロッコリー
  • 脂質を代謝する働きや抗酸化作用を持つパプリカ
  • オリゴ糖を含む玉ねぎ

ぜひローストビーフを食べる際は、添えたり副菜にしたりと、一緒に食べられるようにメニューに取り入れてみてください。

 

ローストビーフ丼は高糖質なので要注意!

カロリータンパク質脂質炭水化物糖質
ローストビーフ 100g
196 kcal21.7 g11.7 g0.9 g0.9 g
ローストビーフ丼(白ご飯250g+温泉卵1個)
692 kcal34.2 g17.7 g93.9 g93.1 g

もともと糖質が少ないローストビーフですが、ソースで隠れ糖質を摂取してしまう可能性があります。さらに注意したいのがローストビーフ×白ご飯のコラボ「ローストビーフ丼」。たっぷりのご飯にたっぷりのローストビーフ、そして温泉卵をのせたものを完食すると692Kcal・糖質93.1gと高糖質な料理に大変身します。糖質を摂り過ぎると血糖値が上がってしまって体脂肪が増えやすくなるので、ご飯の量を控えるなど上手にコントロールしましょう。

【豆知識】ローストビーフは牛モモ肉でつくるのが一番低カロリー

ローストビーフを自宅で作る際にはどの部位でローストビーフを作るのがいいのでしょうか?脂肪が多い部位を選ぶとジューシーですが、カロリーが多くて気になる方もいるでしょう。そこで、最後に豆知識として牛肉の中でもカロリーが低い部位を紹介します。

  • 脂質の少ない部位1位:モモ肉
  • 脂質の少ない部位2位:ヒレ肉
  • 脂質の少ない部位3位:肩ロース

※1の和牛を参照

和牛でもっともカロリーが低いのはモモ肉です(※1)。一般的なローストビーフのレシピの多くはモモ肉を使用していますが、ヒレ肉でも牛肉の味をしっかりと楽しめます。肩ロース肉もバラ肉に比べたら脂肪が少ないです。しかし、ローストビーフは噛めば噛むほど染み出る肉汁が特徴の一つ。肉質が硬い部分の方が牛肉の旨味を噛みしめられるので、ローストビーフは脂質の少ないモモ肉やヒレ肉が適しているでしょう。

ローストビーフのカロリーやタンパク質のまとめ

高タンパク・体糖質なローストビーフは糖尿病の食事療法でも使用されるほど、評価の高い低糖質食品です。糖質制限を行う際も当然に摂取することができますし、筋トレを行っている方はタンパク質の補給に摂取することもできます。一挙両得なローストビーフはダイエットの強い味方です。一緒にフレッシュな野菜を食べるなどして栄養バランスを整えるなど、工夫してローストビーフを食べるようにしましょう。

参考文献一覧

※1:文部科学省「エネルギーおよび成分含有量は文部科学省<日本食品標準成分表>2015年版(七訂)」

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