クリームソースやトマトソース、いろいろな食べ方で楽しめるパスタ♪ランチでもディナーでも人気のメニューですが、パスタのカロリーや糖質を気にしている方も多いですよね。そこで、今回はパスタのカロリーや糖質に迫りながら、パスタの種類や栄養素について解説していきます。ダイエット中にパスタを食べるときに気をつけたい点も紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
パスタの種類とカロリーや糖質について
パスタには種類があり、その数はとても多く、料理やソースによって使い分けています。パスタは種類によって栄養素には大きな違いはなく、管理栄養士の私たちが参考にしている栄養成分表(※1)では、「マカロニ・スパゲティ」として一括されています。今回はパスタのカロリーや糖質について紹介していきますので、パスタの種類については軽く触れていきますね。
パスタの種類
- ロングパスタ/スパゲッティ
- ロングパスタ/カッペリーニ
- ロングパスタ/ロングマカロニ(ブカティーニ)
- ロングパスタ/フェットチーネ
- ショートパスタ/ペンネ
- ショートパスタ/ツイスト(カール)
- ショートパスタ/シェル
私たちが家庭でもよく使用しているパスタは、ロングパスタのスパゲティです。いろいろなソースに合わせやすく、安価で手に入るので重宝できますよね。スパゲティよりも細いロングパスタをカッペリーニといい、冷製パスタなどに用いられることが多いです。ロングマカロニは中央に穴が開いていて、ソースが絡みやすいので濃厚なソースやトマトソースと相性抜群。フェットチーネは平らなロングパスタで、麺に卵を練り込んでいるタイプがあるので卵アレルギーの方は注意しましょう。ショートパスタとしては、マカロニやペンネ、ツイストなどが挙げられ、サラダや煮込み料理などに使用されます。
パスタのカロリーや糖質
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 |
---|---|---|---|---|
パスタ 乾 100g(1人前) | ||||
379 kcal | 12.2 g | 1.9 g | 73.9 g | 71.2 g |
パスタ 茹で 100g | ||||
165 kcal | 5.4 g | 0.9 g | 32.0 g | 30.8 g |
摂取基準 (上段男性、下段女性) | ||||
2650 kcal 2000 kcal | 60.0 g 50.0 g | 73.6 g 54.8 g | 364.0 g 271.0 g | 344 g 253 g |
※1
100gあたりの茹でたパスタで165Kcal、茹でる前で379Kcalです。パスタは茹でることで水分を吸って2.5倍ほどに膨らみます。そのため、パスタの乾物と茹で上がった状態ではカロリーや糖質は大きく異なっていますね。一般的にパスタ一人前の量は乾物の状態で100gと言われていて、379Kcal・糖質71.2gです。
パスタが含む栄養素について
小麦粉を主成分とするパスタは、炭水化物というイメージが強いですね。そのほかにどのような栄養素が含まれているか、くわしくチェックしましょう!
パスタの栄素:実は食物繊維を含んでいる
パスタは炭水化物としての印象が強いですが、乾麺100g中に2.7gの食物繊維を含んでいます。食物繊維は私たち人が吸収できない栄養素であり、糖質や脂質などをゆっくりと身体に取り込むサポートをしてくれます。そのため、パスタは白ご飯よりも血糖値が上がりにくいのです。白ご飯は茶碗山盛り(200g)食べても食物繊維は1.0gに満たないので、パスタが含む食物繊維の量は多いことがわかります。野菜をたっぷりと使えば、さらに食物繊維を摂取することができます。
パスタの栄養素:脂質が少なくタンパク質が豊富
パスタ一食分の中には脂質1.9g、タンパク質12.2gが含まれています。脂質が少なくタンパク質が豊富な食材は、ダイエット中に重宝されることをご存知の方が多いでしょう。パスタは糖質量も多いため食べ方に工夫が必要になりますが、ソースによってはダイエット中にも食べやすいです。先に紹介していているフェットチーネは、卵を練り込んでいるためパスタのなかでもタンパク質が多くなっています。また、フェットチーネは太さもあり食べ応えもあるので、パスタの中ではダイエットに向いているタイプであると考えられますね。
パスタの栄養素:ミネラルやビタミンを含んでいる
パスタにはビタミンやミネラルもたくさん含まれています。茹でると失われてしまう栄養素もあるため、茹でたあとのパスタが含む栄養素の値で紹介します。乾麺100gを茹でて250gを食べると仮定すると、含まれるビタミン・ミネラルは以下の通りです。
ビタミンB1(㎎) | ナイアシン(㎎) | 葉酸(μg) | 鉄(㎎) | 亜鉛(㎎) | マグネシウム(㎎) |
---|---|---|---|---|---|
パスタ 茹で 一食(250g) | |||||
0.15 | 1.5 | 13 | 1.8 | 1.8 | 50 |
成人男性摂取基準/日 | |||||
1.4 | 15 | 240 | 7.0 | 10.0 | 340-360 |
成人女性摂取基準/日 | |||||
1.1 | 11-12 | 240 | 10.5 | 8.0 | 270-290 |
※1
とくに女性が不足しやすい鉄や亜鉛が一食で2.0㎎近く摂れるのはうれしいですね。また、鉄と同じく亜鉛も男性・女性ともに大切なミネラルです。タンパク質の合成にも関与しているため、肌を整えたい方や妊娠・出産期の大切な時期にも欠かせません。あさりやカキなど鉄や亜鉛をたくさん含む食品をトッピングにすると、さらに身体にうれしいパスタになりそうです♪
パスタをダイエット中に食べるときの注意点
ダイエットや健康面にも良い影響があるとわかりましたが、パスタはたくさん食べればいいというものではありません。ダイエット中に食べるときに気をつけたいポイントを把握していきましょう。
パスタは糖質が多いので血糖値の上がり方に注意する
小麦粉が主原料であるパスタは糖質が多いため、たくさん食べる食事を継続すると太りやすくなります。これは糖質量が多い白米やパン類にもいえることで、パスタだから太りやすいわけではありません。パスタを食べる量をしっかりと調整する、もしくはパスタをたくさん食べる日は月に何回までと決めるなど、適切なコントロールが必要です。ですが、パスタは白ご飯やパンよりも食物繊維が多いので、それらと比較すれば血糖値はあがりにくくなっています。
パスタは野菜が不足しやすいため、サラダやスープと一緒に食べる
たらこパスタやカルボナーラなどパスタには野菜をほとんど使用しない種類がいくつかあります。パスタは一食で糖質70.0gほどを摂ってしまうので、血糖値の上昇率を少しでも抑えるためにも野菜を使っていきましょう!旬野菜のペペロンチーノや根菜たっぷりのトマトパスタなどがおすすめです。また、好きなパスタが食べたい方は、サラダやスープとして野菜を摂ってください。いろいろな野菜を複数摂ることが理想ですが、ブロッコリーやトマトなど単品でも大丈夫です。パスタを食べながら野菜を食べることで、血糖値の上がり方は緩やかになりますよ。
パスタはしっかり噛む
パスタをはじめ、糖質量が多い麺類・ご飯類・パン類はしっかりとよく噛みましょう。しっかり噛むことで身体への吸収スピードが安定するだけでなく、満腹中枢も働きやすくなるため量を食べなくてもお腹が満たされるようになります。たとえば、いつもなら250g食べてしまう麺を150gに我慢できたら、165Kcal・糖質30.3gをカットできますよ♪
パスタはソースでカロリー・糖質が大きく左右される!
パスタはパスタ自体だけでなく、ソースやトッピングによってもカロリー・糖質が大きく左右されます。一般的なソースで作ったパスタのカロリーは下記のようになっているので、ぜひ参考にしてください。
- カルボナーラ・・・780Kcal
- ペペロンチーノ・・・505Kcal
- ミートソースパスタ・・・614Kcal
- たらこパスタ・・・756Kcal
生クリームを使用するソースは脂質が高くなるため高カロリーになりがちです。合挽肉をたっぷりと使うミートソースは脂質・糖質ともに高いので糖質制限中の方も気をつけたいパスタです。もっと詳しく知りたい、ダイエット中におすすめの低カロリーなパスタが知りたいという方は下記の記事も要チェックです!
パスタのソースでダイエット中におすすめの種類を知りたい方は、スパゲティのカロリー・糖質に関する記事をチェックしてください。
低糖質のパスタをつくろう!糖質オフの方法とおすすめレシピ
ダイエット中でもお腹いっぱいパスタを食べたいときは、ネックになっている糖質をオフしてください。具体的な2つの方法を紹介していきます。
パスタを糖質オフ:糖質ゼロ麺を活用
出典:紀文
・15Kcal、糖質0.0g、食物繊維10.2g/一食
紀文の糖質0麺は糖質制限中に重宝します!実際にボロネーゼソースや和風ツナソースで食べたことがありますが、違和感なく美味しく食べることができます。原材料はおからやこんにゃくなので食感は通常のパスタと異なりますが、こんにゃく特有の臭みや大豆臭もないので苦手な方も食べやすいです。また、卵や小麦粉の使用がないため、アレルギーがある方でも安心できます。糖質0麺を使ってカルボナーラを作った場合、カロリー50%・糖質80%ほどをカット可能です。
パスタを糖質オフ:パスタを白滝に置き換える
糖質0麺を購入せずとも、白滝を使ってパスタを置き換えれば簡単にカロリー・糖質をオフできます。しらたきはこんにゃくほど臭みがないので食べやすいですし、安価なのでパスタだけでなくラーメンなど麺類全般の置き換えに向いています♪茹でたパスタ250gを白滝250gに置き換えると、カロリー97%・糖質ほぼ100%をカット(※)できますよ。糖質制限中にパスタを食べたくなったときは、ぜひしらたきパスタをお試しください。
※麺のみのカロリー・糖質です。
低糖質パスタのレシピ:大豆ミートソースの低糖質パスタ
436出典:日本製粉
・436Kcal、糖質37.1g/一人前
日本製粉から糖質50%オフのスパゲティが販売されています。通常のスパゲティは100gあたりの糖質71.2gあるところ、糖質オフのスパゲティは26.0gとかなり低糖質。そのうえ、日本製粉が公開している低糖質レシピでは、お肉の代わりに大豆ミートを使って脂質オフしているためかなりヘルシーです。いつもの味でしっかり糖質をカットしたい方は、日本製粉の低糖質パスタは扱いやすいですよ。
【豆知識】鎌倉パスタは生パスタ使用でモチモチパスタが食べられる
出典:鎌倉パスタ
パスタ専門店のなかでも人気の高い鎌倉パスタは、生麺を使用していることでも有名です。わたしたちがいつも使う乾麺とは異なり、生麺はモチモチ食感が特徴。さらに、鎌倉パスタでは最高級グレードのデュラムセモリナを100%使用するなどこだわりの生パスタになっています。ただ、カロリーは全体的に高めで700~1000Kcalありますので、パスタは一人前を二人でシェアしてサラダと一緒に食べると調整しやすいです。もしくは前後の食事でカロリー・糖質コントロールするなど、工夫しましょう。
パスタのカロリーと糖質についてのまとめ
パスタは高糖質ですが、食物繊維やタンパク質などマルチな栄養素を含む食材であるとわかりました。形状や原材料によってもさまざまな種類がありますので、合わせるソースによって使い分けてみるのも楽しそうです♪ダイエット中の糖質の過剰摂取は避ける方が無難なので、パスタを食べたいときは少しの工夫で賢くコントロールしていきましょう!