ダイエット中の食材として人気の高い豆腐。
低カロリーで栄養も豊富なのですが、豆腐を使った正しいダイエット方法をご存じでしょうか?
ダイエットのために豆腐だけを食べていたら、最近身体がだるい・・・なんて方はいませんか?
この記事では、管理栄養士が豆腐ダイエットの正しい方法や行なうメリット、注意点やおすすめのレシピなどを紹介します。
「効率よくダイエットしたい!」
「栄養バランスを整えながら痩せたい!」
という方は、ぜひ今回の記事を最後まで読んでみてくださいね。
豆腐ダイエットとは
豆腐ダイエットとは、豆腐を主食と置き換えるダイエットです。
「豆腐だけを食べる」などの偏食ダイエットではないので注意しましょう。
主食を豆腐に置き換えるだけなので、おかずで栄養バランスを整えられます。いろいろな○○ダイエットがありますが、栄養素をきちんと摂れるのでキレイに痩せやすい方法だと言えますね。
豆腐を普段食べているご飯と置き換えることで、大幅なカロリー・糖質のカットを狙うダイエットです。
豆腐ダイエットの方法
豆腐ダイエットの基本は、主食の白ご飯を豆腐に置き換えてカロリーと糖質をカットします。
「どのくらいの量を食べたらいいの?」という方は、いつも食べているご飯と同じくらいの量を目安にしてみてください。
例えば夕食のご飯150gを豆腐150gに置き換えれば、144Kcal・糖質54gをカットできます。
一度、いつも自分が食べているご飯の量を測ってみるといいですね。
豆腐ダイエットが痩せやすい5つの理由
豆腐ダイエットが痩せやすい理由は5つあります。
さきほどお伝えした通り、豆腐が低カロリー・低糖質であるだけでなく、豆腐のオリジナルな栄養素もダイエットに向いている理由のひとつ。
豆腐の魅力を簡単にお伝えしてきますので、参考にしてください。
低カロリー・低糖質
豆腐のカロリーや糖質を、種類に分けて一覧にしました。
カロリー(Kcal) | 糖質(g) | |
木綿豆腐 | 72 | 1.2 |
絹豆腐 | 56 | 1.7 |
ソフト豆腐 | 59 | 1.6 |
充填豆腐 | 59 | 2.2 |
焼き豆腐 | 88 | 0.5 |
豆腐100gはおおよそ3分の1丁で、60~80Kcal・糖質1.0~2.0g前後になります。
豆腐はいろいろな種類がありますが、カロリーや糖質はそこまで大きな差はありません。
舌触りや食感などが異なるので、どれを買うべきか迷ったときは、食べやすいものを選ぶといいでしょう。
大豆成分が含まれる
豆腐には大豆がもつ特有の成分が含まれています。
例えば、女性ホルモンに似た働きをすることで知られているイソフラボン。継続的にイソフラボンを摂ることで、コレステロールの代謝を改善しやすくなります。
またレシチンという物質もあり、脂質やコレステロールの代謝を促進したり肝臓の働きをサポートしたりします。
ミネラルが豊富
豆腐には身体が必要とするすべてのミネラルが含まれ、特にカルシウム・マグネシウム・カリウムなどが多いです。
カルシウムは筋肉の収縮にかかわるミネラルで、骨や歯の構成成分のひとつ。
マグネシウムはカルシウムと一緒に筋肉の収縮にかかわっていて、便の水分を保つ作用もあります。
カリウムは体内の水分量を調整している大切な栄養素であり、血圧の調整や浮腫みの予防に役立ちます。
満腹になりやすい
豆腐は水分量が多く、2分の1丁食べるだけでもなかなかのボリュームです。
脂質・タンパク質・糖質なども少ないながらに含んでいるので、ご飯など糖質中心で消化しやすい食材よりは腹持ちも良くなります。
しっかり顎を動かしながら食べて、満腹中枢を刺激しましょう。
お腹の調子を整える
豆腐には食物繊維・マグネシウム・オリゴ糖などが含まれています。
食物繊維は腸の蠕動運動を刺激して排便を促したり、オリゴ糖は腸内細菌のエサとなって善玉菌を活発化。マグネシウムは先ほど紹介した通り、便の水分量を維持して腸内の移動をスムーズにします。
これらのことから、豆腐はお腹の調子を整える力があるといえますね。
豆腐ダイエットの注意点
豆腐ダイエットを行なうときに注意したいポイントをお伝えします。
いろいろな栄養素を含む豆腐ですが、豆腐だけでは身体の必要とする成分は不足しがち。
バランスの良い食事を食べればさらにダイエットの効率を上げていきましょう。
豆腐ばかりを食べる偏食は避ける
豆腐だけを3食食べるなどの偏食は、必ずリバウンドするのでやめましょう。
身体に取り入れるエネルギーは、食事を普通に食べるより豆腐だけを食べる方が少ないです。しかし豆腐だけでは栄養素も足りないので、せっかく摂った栄養も上手に身体で利用できません。
豆腐だけでは不足する栄養素も、しっかりと食べましょう。
不足しやすい栄養素を補う
では、豆腐だけだと不足してしまう栄養素は何があるのでしょうか?
栄養素それぞれと含んでいる食材を下にまとめたので、参考にしながら選んでみてください。
・脂溶性ビタミン・・・動物性食品(魚・肉・卵など)やナッツ類
・ビタミンB群・・・動物性食品や大豆
・ビタミンC・・・ブロッコリーやパプリカ
・βカロテン・・・緑黄色野菜(サニーレタスや水菜も)
水分をしっかり摂る
人間が生きていくうえで絶対に必要なものが水分です。水分はダイエット中もたっぷりと摂りたいところ。
代謝を上げるためにも、意識して水分を飲むようにしましょう。
ちなみに、ここで言う水分はジュースや牛乳ではありません。水やお茶で水分補給をするように心がけてくださいね。
ダイエットにおすすめの豆腐レシピ
ダイエット中にそのまま豆腐を食べるだけだと飽きてしまうことも。
そこで、今回はおすすめの豆腐レシピを紹介します!
美味しくてヘルシーな豆腐料理を食べて、楽しくダイエットしましょう。
豚肉×木綿豆腐でチャンプルー
参考レシピ:クラシル
木綿豆腐を使ったおすすめの料理は、豚肉や野菜と一緒につくるチャンプルーです。
豚やニラなどのビタミンB1とタンパク質を摂れる食材や、ビタミンCの多いピーマンなどを使うとさらに栄養価アップ。
油を使うので腹持ちも良く、野菜の食物繊維も摂れるので一皿で満足できます。
チャンプルーにおすすめの豆腐は、木綿豆腐か焼き豆腐です。
緑黄色野菜×木綿豆腐で肉豆腐
参考レシピ:Cookpad
葉物野菜と豆腐とお肉でつくる肉豆腐も栄養たっぷりの満足なメニューです。
春菊やほうれん草、小松菜は糖質をほぼ含まないうえに甘辛い煮汁との相性も抜群!お肉のカロリーを減らしたい方は鶏肉が良いですよ。
甘く煮つけたい場合は、砂糖の代わりにラカントやエリスリトールなどの甘味料を使いましょう。
豆腐でチャーハン
参考レシピ:筋肉料理人 藤本さんのブログ
水抜きした木綿豆腐を炒ったら、いつも通りチャーハンをつくるだけで出来上がる超ヘルシーレシピ。
ご飯200gを使ってできるチャーハンと比べると70%の糖質をオフできます。
白ネギやニンニクなどの香味野菜をたくさん使うと、調味料が少なくとも風味豊かな料理に仕上がりますよ。
豆腐ダイエットのQ&A
最後に、豆腐ダイエットをする際に多く聞かれる質問にお答えします。
気になる方が多い部分だと思うので、ぜひチェックしてみてくださいね。
Q.豆腐の種類によってダイエット効果は変わりますか?
豆腐の種類によって、ダイエットの効果を感じるレベルに大きな差はありません。
豆腐の種類を気にするよりは、いろいろな食材を食べてバランスを良くできるように心がけてみてください。
Q.ご飯と豆腐だけを食べても痩せますか?
ご飯と豆腐だけを食べていても、その量や運動の併用などがあれば痩せるかもしれません。
しかし、豆腐ダイエットの基本は糖質の多いご飯を置き換えることで効果を発揮しやすいです。できれば本来の豆腐ダイエットを実践していただければと思います。
Q.豆腐だけ食べても痩せますか?
豆腐だけ食べる食生活を長く続けると、栄養素が不足してしまいます。
豆腐は1日200g前後(3分の2丁)を目安に食べ、きちんと食事のバランスは保てるようにしてください。
Q.毎日豆腐で飽きてきそうです・・・
豆腐ばかりで飽きてしまう方は、おすすめしたレシピを参考にて料理に使ってみてください。
淡白で飽きやすい豆腐ですが、パンチのある料理やスープなどにすると満足度が上がりますよ。
手間がかかるな、という方は、チーズや納豆、キムチなどを乗せてレンジでチンするだけでも美味しくなります!
豆腐ダイエットのまとめ
豆腐ダイエットについて紹介してきました。
おさらいすると、
- 豆腐をご飯と置き換えることでカロリー・糖質をカット
- 豆腐にはご飯よりも豊富な栄養素が含まれる
- おかずのバランスを整える
- 豆腐に飽きたら料理に活用
を意識することで成功しやすくなります。
ダイエットは忍耐がいりますが、努力すれば必ず報われるので一緒に頑張りましょうね。
参考資料