「トマトを食べると痩せるって本当?」
「トマトをどうやって食べたら痩せるの?」
「トマトジュースでもダイエット効果はあるのかな?」
そんな疑問がある方は、本記事を最後まで読むことで解決できます。
本記事はトマトを食べてダイエットを成功させるためのノウハウをお伝えする記事です。
- トマトの効能
- トマトダイエットの真実
- トマトでダイエットするときの注意点
などについて、管理栄養士が分かりやすく解説します。
トマトが好きな方、ダイエット効果の高い食品を探している方は必見です!
トマトダイエットは痩せる
まず、トマトをダイエット目的で食べることは効果があると言えます。
トマトは体脂肪を減らすために欠かせない栄養素が豊富だからです。なかにはトマトのみに含まれる特有の成分もあります。
そのため、トマトを毎日の食卓に取り入れることで一定のダイエット効果が期待できるのです。ダイエット中でおすすめの食材はないか探しているという方にもおすすめできます。
トマトがダイエットに有効的な4つの理由
「トマトダイエットは効果があります!」と言われても、なんだか疑いたくなりますよね。そこで、なぜトマトにダイエットの効果があると言えるのか、詳しく解説していきます。
その理由は次の4つです。
- 便秘の改善
- 浮腫みの予防
- 満腹中枢の刺激
- 身体の酸化を防ぐ
以上の4つについて分かりやすく説明しますね。
1.便秘を予防・改善する
トマトに含まれる食物繊維は、水溶性と不溶性の2つです。食物繊維は身体に吸収されずに腸まで届き、腸内細菌のエサになったり腸の運動を促したりします。
なので、トマトは便秘の予防や改善に役立つ食材のひとつです。便秘は腸内の環境が悪化するので、代謝が落ちてしまう可能性もあります。
トマト1個でおおよそ2.0gの食物繊維が摂れるので、いつもの間食に置き換えただけでも不足している量を補うことができそうですね。
2.浮腫みを予防する
トマトにはカリウムがたくさん含まれていて、浮腫みを予防する作用があります。夏に旬を迎えるスイカもカリウムが多い食品として有名ですが、その2倍の量をトマトは含んでいるのです。
カリウムは体内の水分量を調整するミネラル。塩分が多い食事が続くとナトリウム濃度が高くなり、水分が不足していると判断した身体が余分に水分を溜め込みます。その結果起こるのが「浮腫み」なのです。
浮腫みを予防するためには、ナトリウムを排泄する力があるカリウムが必須。カリウムを多く含むトマトを食べれば、浮腫みは予防。改善できるでしょう。
3.満腹中枢を刺激する
トマトには食物繊維が豊富に含まれていることをお伝えしました。食物繊維は私たちの身体では消化できないので、いつまでもお腹の中にとどまり続けます。
そのためお腹が空きにくいです。高カロリーになりやすい糖質や脂質が多い食品やスイーツの代わりに食前や間食にトマトを食べれば、カロリーもコントロールできます。
また、食事中にトマトを一緒に食べれば食事量が少なくとも我慢しやすくなるので、なかなか食事量を減らせないという方にもおすすめです。
4.身体の酸化を防ぐ
トマトには抗酸化作用のある成分が多いので、身体の酸化を防ぐ力があります。
具体的には、
- リコピン
- ビタミンC
- βカロテン
などが活性酸素から身体の細胞を守る力があるといわれています。とくに年齢とともに弾力を失っていく血管は、血中脂質の酸化によって脆くなるなど影響を受けやすいです。
身体の各所へ栄養や酸素を運ぶ血液が流れる血管は、健康な状態を維持することが大切。しっかりと血流を整え、代謝アップにつなげましょう。
5.脂肪の燃焼作用
トマトには脂肪燃焼を促す成分が含まれていることが、京都大学の研究報告で明らかになりました(※1)。脂肪の燃焼を促進するほか血中の中性脂肪を抑える働きもあり、血液の流れを改善する作用も期待できます。
トマトの脂肪燃焼作用をもつ成分はトマトジュースの含有量がもっとも多かったという報告でした。ただし、今回の京都大学の研究はラットにおけるもの。私たちヒトでも必ずしも同様の作用があるとは断言できないので、「試してみようかな」くらいの気持ちで飲むことをおすすめします。
トマトのダイエット効果を上げる3つのポイント
トマトにはダイエットをサポートする生理作用があることがわかりました。その効果を少しでも上げて身体に取り入れるときのポイントを3つに絞ってお伝えします。
ポイントは次の3つです。
- リコピンは加熱して増やす
- トマト缶・トマトジュースを毎日取り入れる
- 間食はスイーツからミニトマトへ置き換え
では、詳しい内容を以下でチェックしていきましょう!
1.リコピンは加熱して増やす
トマトのみに含まれる成分「リコピン」は抗酸化作用が強い栄養素です。油脂と一緒に加熱することで身体に取り込みやすくなることが分かっているので、油と一緒に摂ることがおすすめ!
しかし、一緒に摂る油の種類には注意しましょう。
油といえば植物油である大豆油やオリーブオイル、動物油であるバターやラードなどがあります。動物油には血中の中性脂肪やコレステロールを上げる作用があるため、ダイエット中の摂取は控える方がいいです。
オリーブオイルやごま油と一緒に炒めて食べると、リコピンを効率良くヘルシーに摂取できますね。
2.トマト缶・トマトジュースを毎日取り入れる
トマトは生のものではなく、トマト缶やトマトジュースでも栄養を摂れます。トマトジュースは生の状態よりも少し栄養価が下がりますが、トマト缶は生のトマトとほとんど同じ栄養価です。
「生のトマトはちょっと苦手だな…」という方は、トマトジュースやトマト缶を使った料理を毎日摂るようにしても良いですね。ミネストローネや鶏や魚のトマト煮、トマトソースのパスタなど旨味を活かした調理方法はたくさんあります。
生のトマトじゃなくても「トマトのもつ栄養素」は補えますので、ぜひ食卓に仲間入りさせてください。
3.間食のスイーツをプチトマトに置き換える
間食に甘いスイーツや脂質の多いスナック菓子を食べてしまう方は、いつもの量の半分をプチトマトに置き換えましょう。例えばポテトチップスをいつも1袋食べてしまう方が半分我慢してプチトマトを5個食べれば約170Kcal・糖質40gをカットできます。
ほかにもシュークリーム1個を我慢してプチトマト10個に置き換えると約200Kcal・糖質20gオフに!それでいて食物繊維やビタミンは摂取できるので、ダイエット中のおやつにピッタリです。
トマトダイエットに取り組む際に注意したい2つのこと
ダイエット中にトマトを食べてみようかな、と思ったら次に紹介する2つのことに気をつけてください。
それは次に記す2つです。
- 単品食べを避ける
- 太った食事をそのままにしない
抗酸化作用が強く食物繊維を含むトマトですが「完璧な食材」ではありません。タンパク質を含まないので身体をつくる材料が不足しますし、他の野菜や海藻を食べないとビタミン・ミネラルを十分に補えないでしょう。
また、トマトだけに頼り切っていては「痩せた!」と実感するには時間がかかります。とくに太ってしまった原因であるこれまでの食事を継続していては、減量はつまづいてしまうかもしれません。
食事は改善しながら、いろいろな食材を摂る中でトマトも食べるというスタンスがいいでしょう。
トマトダイエットにおすすめのレシピ5選
最後にトマトを使ったレシピのうち、とくにダイエットにおすすめのものを6つ紹介します。トマトジュースやトマト缶を使ったものも紹介するので、ぜひ参考に作ってみてください。
1.トマトと卵の炒め物
出典:ニチレイ
・215Kcal、糖質3.9g/一人前
卵のタンパク質や脂質、トマトの栄養素がしっかりと摂れるガッツリメニューです。リコピンは油で炒めると効率良く摂取できるので、抗酸化作用を目的として食べたいときにもおすすめ。
オリーブオイルにしたりにんにくを一緒に炒めても、風味が豊かになって美味しいですよ。
2.トマトのスープ
コンソメベースのスープにトマトを入れるだけの簡単お手軽メニューです。スープにすれば、トマトのビタミンCも余すことなく食べられます。
とくにレシピはありませんが、お椀2杯分ほどの水を鍋に入れ、コンソメキューブ1個とトマト半分ほどをカットして煮込むだけでOK。玉ねぎやベーコンを入れて煮るとお洒落なコンソメスープになりますよ。
3.トマトジュースで大豆たっぷりミネストローネ
・183Kcal、糖質15.9g/一人前
好きな具材を炒めてトマトジュースと調味料を入れるだけの簡単レシピです。参考に紹介するDELISH KITCHENのレシピではウインナーや玉ねぎですが、ブロッコリーやアスパラ、ホウレン草など緑黄色野菜がおすすめ。
抗酸化作用とビタミンC、タンパク質を摂って美肌効果も狙いましょう。
4.トマトジュースの玄米リゾット
炊いた玄米100gを小鍋に入れて、
- 浸るくらいのトマトジュース
- コンソメ2gほど
- 好きな冷凍野菜
- 鶏肉や豚肉など
を入れて5分ほど煮込み、最後にチーズをふりかけるだけでできるお手軽リゾット。トマトジュースは旨味が濃いので簡単なのに本格的な味がします。
5.トマト缶でサバ煮込み
出典:レタスクラブ
・281Kcal、糖質4.0g/一人前
青魚の鯖とトマト缶でつくる栄養満点の煮込み料理です。煮込み料理は調味料のカロリーを抑えやすいので、ダイエット中のメニューにピッタリ。
ダイエットだけでなく、
「血中の中性脂肪を減らしたいな」「コレステロール値が気になるな」
という方もぜひお試しください。
トマトを食べてダイエットの効率を上げよう
トマトは肥満の予防・改善につながる効果をもつ複数の栄養素を含んでいることが分かりましたね。少しおさらいしておきましょう。
トマトには、次の効果が期待されます。
- 便秘や浮腫みの予防・改善
- お腹がいっぱいになりやすい
- 身体の酸化を防ぐ
- 脂肪の燃焼作用がある
これらはダイエットに対して有効的に働きますので、トマトを食事に取り入れることはメリットが多いといえますね。バランスの良い食事の一部としてトマトも食べるようにしてみてはいかがでしょうか。
参考資料