お酒のなかでも健康面への良い影響が多いと聞くワイン。
「アルコールだし果実酒だし、カロリーや糖質が気になるなぁ・・・」
「ワインはどのくらい飲むと身体に良いのかな?」
なんて疑問を抱いていませんか?
本記事を読めば、以下のことがわかります。
- ワインのカロリーや糖質
- ワインの栄養
- ワインをダイエット中に飲むときの注意点
ワインと相性の良いおつまみについても紹介していますので、良かったら最後まで読んでみてくださいね。
ワインのカロリーや糖質について
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 |
---|---|---|---|---|
白ワイン | ||||
91 kcal | 0.1 g | Tr(微量) g | 2.5 g | 2.5 g |
赤ワイン | ||||
91 kcal | 0.3 g | Tr(微量) g | 1.9 g | 1.9 g |
ロゼワイン | ||||
96 kcal | 0.1 g | Tr(微量) g | 5.0 g | 5.0 g |
スイートワイン | ||||
166 kcal | 0.1 g | 0.0 g | 16.8 g | 16.8 g |
摂取基準 (上段男性、下段女性) | ||||
2650 kcal 2000 kcal | 60.0 g 50.0 g | 73.6 g 54.8 g | 364.0 g 271.0 g | 344 g 253 g |
※1※すべてグラス一杯(125ml)
まず、ご覧の通りワインのカロリー・糖質は高くありません(※)。
各種ワインの特徴は以下の通り。
- 白ワイン・・・果汁のみを発酵
- 赤ワイン・・・果皮や種まで一緒に発酵
- ロゼワイン・・・赤ワイン同様、果汁・果皮・種子など葡萄をまるまる使用、途中で果汁のみを引き抜くため色薄いピンク色
- スイートワイン・・・発酵を途中で止めて葡萄の甘みと糖分を活かしたワイン
基本的に甘さが強く飲みやすいスイートワインやロゼワインは、糖質が少し高めになります。白ワインや赤ワインはグラス一杯で糖質3.0g未満と低糖質。糖質制限中でも飲みやすいお酒であるといえます。
(※)スイートワインを除く。
ワインは他のお酒よりも低カロリー?
つづいて、ワインをはじめさまざまなお酒を飲んだ時のカロリー・糖質を一杯あたりで比較しましょう。
※1
こうしてみると、ワインはお酒の中でもカロリーや糖質が控えめなことが分かりますね。アルコールや糖分が多いお酒(焼酎・日本酒・カルーアミルク・ビールなど)はカロリーが高いので、飲む量には注意が必要です。
ワインがもつ3つの栄養
ワインは糖質が少ないことだけでなく、健康面をサポートする栄養素を含んでいます。その機能は以下の3つです。
- 抗酸化作用
- 血中脂質のコントロール
- 整腸作用
ダイエット中もお酒が飲みたい方や血圧が気になる方、加齢による身体の変化が気になっている方も要チェックです。
1.ポリフェノールが細胞の健康を維持
ワインにはポリフェノールがたっぷりと含まれています。とくに果皮や種子まで一緒に使用する赤ワインには抗酸作用の強いポリフェノールが豊富。抗酸化作用のある食品を摂るメリットは以下の通り。
- 老化を予防
- 動脈硬化を予防
- 生活習慣病の予防
- 代謝の改善
身体で必要なエネルギーをつくる際、どうしても発生してしまう活性酸素。活性酸素は身体の細胞を攻撃(酸化)する性質があります。しかし、抗酸化作用のある食品の方が優先的に酸化されるため、私たちの細胞は無傷で済むのです。
2.血中HDLコレステロールが上昇
ワインには,、血中のHDLコレステロールを増やす力があります(※2)。
HDLは、身体のすみずみにある余分なコレステロールを肝臓へと運んでいるリポタンパク質です。HDLコレステロールの値が低いことは、コレステロールを回収する力が弱いということ。コレステロールが血液中に増えると血液の循環が悪くなり、身体のすみずみまで十分な栄養が運べなくなります。結果、代謝が落ちてしまうこともあるのです。
3.酸味が腸を刺激して便通を改善
ワインの酸味のもとである酒石酸・リンゴ酸・乳酸は、腸の蠕動運動を促す作用があります。
腸は、蠕動運動によって内側に貯まっている不要物を肛門まで運んでいって排泄します。これらの運動は「筋肉をつけたら鍛えられる」などといった骨格筋とは異なりますので、腸を刺激してあげることが大切です。
ワインをダイエット中に飲むとき心がけたい4つのポイント
ワインをダイエット中に飲むのであれば、心がけたい4つのポイントを意識し、上手に付き合っていきましょう。お酒でなく、適量摂取を心がけることでダイエット中の食事制限は難しいものではなくなりますよ。
1.ワインは男性200ml・女性100ml/日程度までに控えよう
厚生労働省では、一日の適正飲酒量をアルコール量で男性の場合20.0g未満としています。女性ではさらに制限され、おおよそ9.0g未満(※3)です。お酒に弱いと自覚のある方はさらに制限するべきでしょう。
ワインに置き換えると、男性で200ml前後、女性で100ml前後となります。よって、毎日楽しみたいのであれば男性200ml/女性100mlを目安とし、節度ある飲み方を意識してください。カロリーや糖質の摂取を控えるだけでなく、アルコールを解毒化する肝臓への負担も軽減できます。
2.ワインは味と香りを楽しみながらじっくりと飲む
香りと苦みにくわえ酸味など、ワインには味わうべき美味しさがギュッと詰まっています。喉が渇いている勢いでグビグビーっと飲んでしまっては勿体ないです。ワインの適正量で満足するためにも、ゆっくりとワインの味を噛みしめながら飲むことをおすすめします。ゆっくりと飲むと胃や肝臓への負担も少ないので、飲酒が日常化している方もぜひお試しくださいね。
3.空腹時にワインでお腹を満たすことは避ける
ワインなどのアルコールは胃から吸収されます。そのため、胃が空っぽの状態だとダイレクトにアルコールが入っていきます。なんだか今日は酔いやすいな、というときは空腹状態で飲んでいることがしばしば。お腹が空いているとお酒を飲み過ぎてしまうだけでなく、身体へのアルコール吸収率も高くなります。ワインを飲む前に少し食事をつまむ、もしくは乳製品を摂ると胃を保護できるのでお酒の過剰摂取を控えるのにおすすめです。
4.ワインと一緒に食べるおつまみを工夫しよう
ワインなどアルコールのカロリーは、身体のなかで優先的にエネルギーへと変換・利用されるため太りにくいです。しかし、そのとき一緒に食べるおつまみの栄養はすべて吸収されることを忘れずに。しかもアルコールを先に利用するためおつまみの代謝は後回しになるので、食べ過ぎればその分身体に貯まってしまうことになります。
ワインを含め、お酒と一緒に食べるおつまみにはしっかり気をつけたいですね。「じゃあ、どんなおつまみを食べればいいの?」という疑問には、次できちんとお答えしますね。
ワインに合うおつまみ2選
最後に管理栄養士がすすめるワインに合うおつまみを紹介します。夕食も兼ねて栄養満点のおつまみと美味しいワインを食べれば、ダイエット中でも心とお腹が満たされること間違いなしです♪
1.牡蠣のオイル漬けアヒージョ
出典:Asahi
・452Kcal、糖質7.5g/一人前
ワインに合う料理といえばアヒージョ。オリーブオイルににんにくときのこと魚介の旨味が染みわたって、赤・白ワインの味が引き立ちます。とくに牡蠣には肝臓をサポートするタンパク質・ミネラル・ビタミンが豊富に含まれています。ワインのポリフェノールにくわえてトマトの抗酸化作用も相なって、身体の錆を除去するパワーが強い組み合わせです。
2.アボカドとエビのオードブル
出典:レシピ大百科
・522Kcal、糖質2.4g/一人前
森のバターといわれるアボカドは食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富です。クリーミーで高カロリーなアボカドですが、食物繊維を一個あたり10.6g含むため糖質はとても少なく2.0gほど。抗酸化作用のあるビタミンEや身体の余分な水分を調節するカリウムなどが摂れるので、ワインのお供にピッタリです。エビも低カロリー・高タンパク質な食材で、ダイエット中におすすめ♪カロリーが気になる方は、マヨネーズの代わりに醤油を少々垂らして味を付ければ70Kcalをカットできます。
【プチ情報】ワインが好き!カロリー・糖質が気になるなら炭酸割で飲もう
出典:サントリー
ワインが好きだけど飲酒適正量はキープしたい!ワインの量を飲める方法はないの?という方には、ワインの炭酸割がおすすめです。炭酸水の割合が多いと薄くてまずいと感じるので、ワイン:炭酸水=1:1くらいがおすすめ。とくにスイートワインは糖質が高いので、糖質量もカットできる炭酸割で量を飲みながらダイエットにチャレンジしちゃいましょう。サントリーが販売している赤玉パンチもスッキリとしたワインを楽しむことができます♪
ワインのカロリーや糖質についてのまとめ
ワインは低糖質でカロリーも高くないのでダイエット中にも飲むことができるお酒です。葡萄がもつポリフェノールを摂ることもできるので、美容や健康面にも効果が期待できるワイン。自分の身体や体質にあわせた飲み方を意識して、上手に生活に取り入れられるように工夫しましょう。アルコールはカロリーが高いので、くれぐれも飲み過ぎには注意してくださいね。
参考文献一覧
※1:文部科学省「エネルギーおよび成分含有量は文部科学省<日本食品標準成分表>2015年版(七訂)」
※3:厚生労働省「飲酒」