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くずきりのカロリーや糖質は?ダイエットのサポート役としても活躍

くずきりのカロリーや糖質は?ダイエットのサポート役としても活躍

今回のテーマは、夏は涼しくくずもち、冬には鍋料理に変身するくずきりです。「ところてんやマロニーとの違いがわからない」という声も聞こえてきますので、今回はあわせてカロリーや糖質について紹介したいと思います。ほかにも、くずきりの注目すべき栄養成分についても解説しています。ぜひ最後までチェックしていってくださいね。

くずきりのカロリーや糖質について

くずきりのカロリーや糖質について解説していきます。くずきりと似ているマロニーやとことてんなどと栄養素の比較もしていますので、参考にしていただきたいと思います。以下記載している栄養成分値については、すべて文部科学省「エネルギーおよび成分含有量は文部科学省<日本食品標準成分表>2015年版(七訂)」を参考にしています。

くずきりのカロリーや糖質

くずきりは乾物状態で100gあたり356Kcal、糖質86.8gと高カロリー・高糖質な食材です。しかし、くずきり一食分として使用するのはおおよそ15gほど。15gであれば53Kcal・糖質13.0gとなりますので、カロリー・糖質は気になる量ではありませんね。近年流行した糖質制限などの影響もあり、糖質は悪者のように扱われているケースがありますが、わたしたちの身体にとって効率よくエネルギー変換できる大切な栄養素です。くずきりは糖質以外の三大栄養素であるタンパク質や脂質を含まないため、低血糖時など緊急時にも即エネルギーとして利用できる食材になります。

くずきり・マロニー・ところてんのカロリーや糖質

 カロリータンパク質脂質炭水化物糖質
くずきり 乾/15g(一食)530013.213.0
くずきり 乾/100g3560.20.287.786.8
マロニ―/100g3490.10.286.8
ところてん/100g20.200.60
寒天/100g3001.50
しらたき/100g60.203.00.1

※マロニーは公式HPより数値を引用

見た目が似ているそれぞれの食材も、カロリーや糖質に大きな差がありますね。これらの栄養素の違いは、原料が違うことに起因しています。

  • くずきり……くずの根のデンプン
  • マロニー……じゃがいもの等のデンプン
  • ところてん、寒天……テングサ(海藻)
  • しらたき……こんにゃく芋

とくに、こんにゃく芋からできているしらたきは、含まれている95%以上は水分で残りは食物繊維です。また、海藻であるテングサからつくられる寒天やところてんも低カロリー・高食物繊維。一方でくずきりやマロニーは炭水化物であるデンプンを主成分としているため、糖質量が多いのです。

市販のくずきりのカロリーや糖質は?

市販のくずきりのカロリーや糖質などの栄養成分もチェックしてみましょう。

スーパーで買える!市川食品の甘味 くずきりl

 

出典:東急ストアネットスーパー

こんにゃくを中心に生産している市川食品から、くずきりが発売されています。黒蜜がついているので、お皿に出すだけで本格的なくずきりを味わうことができます。市川食品のほうへカロリーや糖質について問い合わせましたが、残念ながら回答はいただけませんでした。くずだけでなく小麦粉の使用もあるため、カロリーや糖質はくず粉のみのくずきりよりは高いと予測されます。

ネット通販限定!オハラの金澤くずきり/116~129Kcal

出典:株式会社オハラ

奈良県にある吉野の葛を使用した本格的なくずきりです。株式会社オハラへ直接問い合わせた結果、カロリーや炭水化物は以下の通りでした。

  • 桃・・・116Kcal、炭水化物27.9g
  • レモン・・・129Kcal、炭水化物31.6g
  • 甘夏・・・119Kcal、炭水化物28.7g

一般的に、くずきりを食べるときは黒蜜やあんこなど和の甘味になるイメージがありますよね。しかし、オハラのくずきりはフルーツとくずきりのコラボレーション。甘夏やレモンなどのサッパリとした柑橘系から桃の濃厚な甘いフルーツまで、くずきりの新しい味わいを楽しめます。ネット通販のみの扱いになりますので、気になる方はぜひ覗いてみてください。

くずきりの栄養素について

くずきりは「くず(葛)」という植物の根からとれるデンプン質が原料になっています。じつは、あの有名な風邪薬「葛根湯」の原料もくずきりと一緒なのです♪さっそくくずきりがもつ栄養素について一緒に確認していきましょう。

くずきりの原料「葛」は元気の源

生薬の原料にも使用されている葛は薬効の強い植物(※2)です。さきほど述べたように漢方薬である葛根湯の原料も、くずきりと同じ葛の根からできています。フラボノイドという成分を含み、血行を促進して身体を温める作用があります。また、風邪の引きはじめなど身体が弱っているときにエネルギーの源としても活躍し、さらに喉や皮膚の状態を改善する作用もあると言われています(※2)。ちょっと食欲がないな、というときに葛切りでパワーをつけてみてはいかがでしょうか。

くずきりはダイエット効果も

くずきりの原料である葛によるダイエット効果も期待できます。葛は血行を促進しますので、身体に巡る酸素の量をアップすることになり、結果として代謝が上がりやすくなります。冷え性など体温が低いと代謝は落ちやすいので、体温を上げる効果もある葛を食べることもダイエットに有益に働くでしょう。くずきりをダイエットに活用する際におすすめしたい食べ方については、のちほど紹介しますね。

【要注意】市販の和菓子「くずきり」の原料は小麦粉⁈

葛の栄養を摂るためにくずきりを買ってきて原料をチェックすると、そこには「小麦粉」の文字。実は、高級食材である葛を使用せず、安価に手に入る小麦粉を使ってくずきりを作っている大手メーカーは多数あります。もちろん小麦粉でつくられたくずきりには葛の栄養素は含まれません。葛100%のくずきりをつくって食べたい、そんな方はぜひこちらの商品をチェックしてみてくださいね。

みやこ飴 くず湯

国産の本葛を使用した、ほっとするお菓子のくず湯です。
時間をかけて乾燥させ、くず特有の癖のある匂いを抑え、食べやすくしました。

くずきりのカロリー・糖質を意識したおすすめの食べ方

葛の栄養を含むくずきりを食べるならぜひチェックしてほしい!知らずに食べるのではなく、くずきりのカロリー・糖質を意識した食べ方を実践してみてくださいね。

くずきりやくずもちにかける黒蜜のかけ過ぎに注意する

出典元: gaogao2016さんによる写真ACからの写真

くずきりは一人前53Kcalくずもちは一人前が150g程度で160kcalほどす。ここに黒蜜をかければ、大さじ一杯でおおよそ30Kcal・糖質7.6gが追加されます。少しでもカロリーを抑えたい場合は、黒蜜を我慢してラカントときなこなどをかけましょう。黒蜜を甘味料などに置き換えれば、デザートとして楽しむ分には問題ないカロリー(※)といえます。

※間食に望ましいエネルギー量は200Kcal(※3)

くずきりはデザートではなく食事として食べる

甘いデザートとしてくずきりを食べると、どうしても砂糖を追加してしまい高糖質になってしまいます。そのため、鍋やスープなどに入れて食事として食べるのもおすすめです。ちょっとボリュームが寂しいとき、鍋やスープに入れれば量増しにもなります。生姜やキムチなど身体を温める効果のある食材と一緒につくれば、体温を上げたいときのお食事にもいいですね。砂糖は糖質の塊ですので、ダイエット中の摂取量には気をつけましょうね。

くずきりのカロリーや糖質のまとめ

出典: HiCさんによる写真ACからの写真

原料がデンプンなので糖質を含んではいるものの、カロリーは控えめで量を摂りすぎなければデザートとして楽しむのは問題ないレベル。しかし、こんにゃくや寒天などと比較するとカロリーが高くなってしまうので、その点は注意しながら上手に食材をチョイスすることが必要です。葛の体温上昇効果を上手に活用し、新陳代謝を活発にして消費エネルギーを上げましょう。

参考文献一覧

※1:文部科学省「エネルギーおよび成分含有量は文部科学省<日本食品標準成分表>2015年版(七訂)」

※2:あたらしい栄養学/高橋書店

※3:間食のエネルギー(カロリー)/厚生労働省

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