甘くて食べ応えもあるバナナは、おやつや朝食として人気のフルーツ。けれど、糖質やカロリーが高いイメージがあり、なんとなく食べることを我慢しているなんてことはありませんか?
バナナはフルーツのなかでも糖質が多いです。しかし、ご飯やパンに含まれる糖質とは種類が異なるため「太る原因になりやすい糖質」ではありませんよ。
本記事では、バナナのカロリーや栄養素、ダイエット中の食べ方などについて解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
バナナのカロリーや糖質
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 |
---|---|---|---|---|
バナナ 生/100g | ||||
86 kcal | 1.1 g | 0.2 g | 22.5 g | 21.4 g |
バナナ 生/1本(可食部90g) | ||||
77 kcal | 1.0 g | 0.2 g | 20.3 g | 19.3 g |
バナナ 乾/100g | ||||
299 kcal | 3.8 g | 0.4 g | 78.5 g | 71.5 g |
摂取基準 (上段男性、下段女性) | ||||
2650 kcal 2000 kcal | 60.0 g 50.0 g | 73.6 g 54.8 g | 364.0 g 271.0 g | 344 g 253 g |
※1
バナナ1本を食べた場合、77Kcal・糖質19.3gほどです。バナナの糖質のほとんどが単糖であるため、身体が吸収しやすいエネルギー源になります。
バナナチップスなどの乾燥したバナナは水分が減るため、gあたりの栄養価や糖質量は多くなっていますね。砂糖を添加しているタイプもあるので、糖質制限中に食べるときは注意しましょう。
バナナの4つの栄養と効能
バナナは糖質だけでなく、いろいろな栄養を含んでいます。
- 血糖値を上げにくい糖質
- 腸内環境を整えるオリゴ糖と食物繊維
- タンパク質の合成を促すビタミンB6
- 浮腫みを予防するカリウム
の4つについて、くわしく紹介しますね。
バナナの糖質は血糖を値を上げにくい
さきほど少しだけ紹介しましたが、バナナなど果物の糖質のほとんどは単糖です。バナナに含まれている単糖は、
- グルコース
- フルクトース
などがあります。グルコースはご飯やパンに含まれている糖質と同じ種類ですが、フルクトースは果物に多く含まれる単糖。
ふたつの糖質はそれぞれ吸収される方法が異なり、フルクトースは血糖値を上昇させにくいといわれています。
腸内環境を整えるオリゴ糖と食物繊維
バナナは、腸内の善玉菌のエサであるオリゴ糖と食物繊維を含んでいます。
「ダイエット始めてから便の調子が良くないな・・・」という方は少なくありません。これは、糖質を極端に制限したり、食べる量を減らしたりしてしまうことで善玉菌のエサが不足し、腸の調子が崩れてしまうことも関係しています。
その点、バナナを適量食べることでオリゴ糖や食物繊維が摂れるため、お腹の調子を改善しやすいです。
タンパク質の合成を助けるビタミンB6
バナナは複数のビタミンを含みますが、なかでもビタミンB6が豊富。1本当たりビタミンB6を0.4㎎含み、ササミ2本分近くの量(※2)を摂ることができます。
ビタミンB6はタンパク質を合成するときに必要です。タンパク質といえば、
- 筋肉
- 髪の毛
- 肌
- 免疫細胞
など、身体のさまざまな部分で必須の栄養ですね。ビタミンB6をしっかり継続して摂れば、美しい肌としなやかな筋肉を手に入れることが期待できます。
浮腫みを予防するカリウム
バナナに多く含まれているカリウムには、体内の水分量を調整する働きがあります。そのため、
- 血圧の上昇を抑制
- 浮腫みを予防
などの効果が期待されます。
【朝・昼・夜でいつ食べる?】バナナのメリット・デメリット
バナナの栄養や糖質は分かったけれど「いったいいつ食べるのが一番効果が出やすいのかな?」なんて気になりませんか?
朝・昼・夜にバナナを摂取した場合のメリット・デメリットを紹介します。参考にして、ご自身に合う食べるタイミングを考えてみてくださいね。
朝バナナで身体の燃費をアップ
「朝バナナダイエット」は大流行したダイエット法のひとつですが、理にかなった食べ方です。
朝食にバナナを取り入れると、脳や身体のエネルギー源になります。身体が目覚めたタイミングでエネルギーを補給すると、基礎代謝があがりやすいです。
朝食を普段食べない、食パン一枚しか食べない、栄養ドリンクのみを飲んでいるなど、朝食が偏っている方はバナナを食べてみてはいかがでしょうか。
昼食はスイーツの代わりにバナナ
お昼休憩のとき、ごはんのあと甘いものをつまむ機会って多いですよね。ですが、チョコレート菓子やシュークリーム、クッキーなど2つ3つ食べるだけで100Kcalを超えてしまいます。
スイーツの代わりにバナナを食べれば、同じカロリーでもビタミン・ミネラル・食物繊維も摂れるので、栄養価が高くなりますよ。
夕食にバナナを食べるならご飯の量を減らそう
活動量が少ない夜に食べる夕食は、たくさんカロリーを摂る必要はありません。そこで私がおすすめしたいのは、夕食の白ご飯を抜いてバナナに置き換えるカロリー減量法。
たとえば白ご飯一膳250Kcal・糖質55.0gをバナナ1本に置き換えておかずは普段通り食べれば、140Kcal・糖質30.0g前後をカットすることができます。
バナナを毎日食べるなら1日1本を目安にしましょう
1日1本を目安に毎日バナナを食べることで、
- 便通改善
- 浮腫みの予防
- タンパク質合成のサポート
- ダイエット中の小腹対策
- 起床時やトレーニング前の栄養補給
など、身体に良い効果をもたらすと考えられます。ただし、食べ過ぎは避けてくださいね。
お腹が空いていないのに口が寂しいからバナナを毎日1本食べるのであれば、バナナは食べないほうがいいです。バナナ1本のカロリー・糖質を考慮したうえで食べるようにしましょう。
ダイエット中にバナナと一緒に食べたい食材
バナナは消化・吸収が速く、エネルギーとして効率よく利用できます。裏を返せば「お腹が空きやすい」ということ。
また、バナナの効能をよりアップさせるためにも、食べ合わせにおすすめしたい食材は以下の通りです。
- 無添加のナッツ類
- イチゴ・キウイなどビタミンCが多い果物
- 整腸作用を助けるヨーグルトやおからパウダー
バナナは腹持ちを少しでも長くするためには脂質が多いナッツ類がおすすめ。ナッツは糖質が少なく食物繊維が豊富で、しっかり噛むことができるのでお腹も満足しやすいです。
また、バナナのビタミン・ミネラルをサポートするのが、イチゴやキウイなど栄養価の高い果物。ビタミンCが豊富で酸味があるためバナナの甘みで酸っぱく感じますが、代謝に欠かせないビタミンをたっぷりと摂ることができます。
最後はヨーグルトやおからパウダーなどの整腸作用が強い食材です。バナナの整腸作用と相まって、便通改善が期待されます。
バナナのカロリーや糖質についてのまとめ
バナナのカロリーや糖質をはじめ、栄養成分や健康効果、食べるタイミングなどについて紹介してきました。
- エネルギー補給に適した糖質
- 腸内環境を整えるオリゴ糖や食物繊維
- 身体の代謝をサポートするビタミン・ミネラル
など、バナナは栄養価が高いので、上手に活用することでダイエットのサポート役になるでしょう。バナナだけでなく、どのような食べ物も食べ過ぎず適量を摂ることを心がけることが大切。いろいろなバナナを食べてみて、お気に入りの種類を見つけてくださいね。
参考文献一覧