ダイエット中に意識してとりたい食材である野菜。少しでもヘルシーに食べたくて、サラダにして食べている方も多いのではないでしょうか。
でも、なんだか味気ない。
「もっとパンチのあるサラダを食べたい!」という方へ、管理栄養士がダイエット中におすすめのサラダを厳選してきました。
ほかにも、ダイエット効果を高めるサラダの作り方を紹介します。ボリューミーでお腹も心も満たされるサラダを作って、ダイエットをサポートする栄養をしっかりと補いましょう。
サラダは栄養素が豊富でダイエットにおすすめ
サラダとは、生の野菜をメインに酢やオイルで調味した料理のことです。生のまま野菜を食べられるサラダは、ビタミン類・カリウムが豊富で、食物繊維もたっぷりと含まれています。
ビタミン類・カリウム・食物繊維はダイエット中も意識して摂りたい栄養素。その理由は次の通りです。
- ビタミン・・・さまざまな代謝を促進
- カリウム・・・むくみを予防
- 食物繊維・・・腸内環境を整える
ビタミンが充足していると、食べたものの栄養素をきちんと体の中で利用しやすいです。また、野菜のカリウムは体の余分な塩分を外へ排泄するので、むくみや血圧の上昇を和らげます。そして腸内環境を整えたり血糖値の上昇や脂質の吸収を抑えたりと大活躍の食物繊維も、体脂肪が増えるメカニズムを妨げてダイエットをサポート。
サラダはダイエット中に摂りたい栄養素が食べられる料理なのです。
ダイエットのサポート効果が高いサラダをつくるコツ
ダイエット中に摂りたい栄養素が摂れるサラダを、さらに効果の高いものにするコツを5つ紹介します。
- たんぱく質を入れる
- 緑黄色野菜を使う
- 脂肪燃焼作用のある野菜を使う
- ビタミンCの多い食材を使う
- 酢とオイルで手作りドレッシングを作る
詳しく解説していきますね。
1.たんぱく質を入れる
ダイエット中にサラダを食べるとき、たんぱく質が多い食材も入れましょう。
たんぱく質は体をつくる栄養素です。たんぱく質が不足すると筋肉の量も減ってしまい、消費エネルギーが少なくなるため痩せにくくなる可能性があります。ダイエット中は食事制限によってたんぱく質が不足しやすいので、意識して摂れるとベストです。
たんぱく質は、次のような食材に多く含まれます。
- 肉
- 魚
- 大豆製品
- 卵
メイン料理としてたんぱく質の多い食材を食べるのであれば、わざわざサラダに入れる必要はありません。サラダだけで食事を済ませる場合は、肉や魚などたんぱく質を含む食材を入れるようにしましょう。
2.緑黄色野菜を使う
サラダでダイエット効果を高めたいのであれば、緑黄色野菜を使いましょう。緑黄色野菜はβカロテンが豊富で、抗酸化作用があるため脂肪の燃焼をサポートします。
抗酸化作用とは、細胞の酸化を予防する力のこと。細胞の酸化は太る原因にもなるので、抗酸化作用をもつ食材は日常的に食べることをおすすめします。
緑黄色野菜は次の通りです。
- トマト
- 人参
- 南瓜
- 小松菜
- ほうれん草
- 春菊
- ブロッコリー
- ピーマン
- パプリカ
- ケール
- パセリ
ただし、かぼちゃは糖質の量がとても多いので、制限中の方は食べる量に気をつけましょう。
3.脂肪燃焼作用がある野菜を使う
ダイエット中に作るサラダは、脂肪燃焼作用がある野菜を活用しましょう。脂肪燃焼作用なんて書くと薬のような力があるように感じますが、そうではなく、脂肪の分解を助けたり合成を妨げたりする力のことです。即効性はないので、継続して食べることで脂肪が増えるのを防いでくれます。
おすすめの野菜は以下の通り、ぜひ参考にしてください。
- ほうれん草
- トマト
- ブロッコリー
- 豆苗
- モロヘイヤ
- ぬか漬けの野菜
- 唐辛子
4.ビタミンCが多い野菜を使う
ダイエット中はビタミンCを含む野菜を食べましょう。ビタミンCは抗酸化作用をもち、たんぱく質の合成にも欠かせない栄養素です。不足すると筋肉量が減りやすくなるので、ダイエット中はしっかりと補いたいところ。
ビタミンCが多い野菜は次の通りです。
- ブロッコリー
- パプリカ
- 菜の花
- 豆苗
- モロヘイヤ
- 唐辛子
水に溶けやすい性質があるので、サラダで食べるなら生のまま食べることをおすすめします。加熱しないと食べられないものはレンジを利用する、蒸すなどで水を使わずに加熱するようにしましょう。
5.酢とオイルで手作りドレッシングを作る
ドレッシングは手作りにすることで、さらにダイエットサポート効果を高められます。手作りのドレッシングであれば、「良質な油」と「最低限の調味料」を使い、よりヘルシーになるからです。
一般的なドレッシングは、サラダ油をメインに作られます。サラダ油は植物油なので、体に必須の油脂であるリノール酸が豊富。しかし、適量であれば良いのですが、使い過ぎると体の脂肪を増やす原因になります。また、市販のドレッシングは塩分の量が多い点も気になるところです。
市販のドレッシングで気になる点は、自分で作ればすべて改善できます。
例えば、
- 体脂肪になりにくい中鎖脂肪酸が豊富なMCTオイルを使う
- 酢やレモンなど酸味を活かして塩分は控えめにする
など少しの工夫で健康的なドレッシングに早変わり。ぜひお試しください。
ダイエットにおすすめのサラダレシピ10選
では、具体的にどのようなサラダがダイエットにおすすめなのか紹介します。今回は管理栄養士が厳選した10種類のサラダを集めてきました。ダイエットにおすすめできる理由もあわせてお伝えするので、参考にしてくださいね。
ダイエットサラダ1.アボカドとサラダチキンの香味ダレ
参照レシピ:DELISHKITCHEN
生姜の風味で食欲をそそられる、香味ダレが決め手のサラダです。ごま油も植物油と同じようにリノール酸が豊富に含み、体にとって大切な脂質源になります。また、酢は脂肪の合成を邪魔する作用もあります。紹介されている香味ダレはダイエット中のドレッシングにとてもおすすめです。
具材についても紹介しますね。アボカドは脂質が多く含まれますが、コレステロールの含有量は少なく、血中脂質が気になる方も食べやすい食材です。トマトとアボカドの食物繊維を余すことなく摂れるので、便通を良くしたいときにも効果を感じやすいでしょう。
ダイエットサラダ2.白身魚のサラダ
出典:キッコーマン
こちらのドレッシングも酢を利用していて、味噌と合わせて和風テイストのサラダです。脂肪の合成を抑える働きをもつ酢と大豆たんぱくや複数のビタミンを含む味噌との組み合わせなので、ダイエット中に摂りたい栄養素がしっかり補えます。そして白身魚をたっぷりと食べられるのもポイント。脂質が少なくたんぱく質が多い白身魚は、ダイエット中の食材としておすすめです。チーズの塩味でも十分美味しいので、レシピの醤油は入れなくても良いでしょう。
ダイエットサラダ3.レタスと牛肉のおかずサラダ
出典:クラシル
レタスをたっぷり食べられるおかずサラダです。レタスは食物繊維がしっかり摂れることで有名ですが、ビタミンやミネラルも豊富。なかでもサニーレタスの栄養価は高く、緑黄色野菜でもあるのでβカロテンを十分に補えます。体の内側から整えながらきれいに痩せたい方におすすめしたい野菜にひとつです。
また、牛肉にしっかりと味をつけるので、お肉と生の野菜だけでも十分美味しい。よって、減塩も気になる場合は別で作るよう指示があるドレッシングは無くても良いでしょう。
ダイエットサラダ4.ササミとトマトとブロッコリーのサラダ
出典:Cookpad
リコピンをたっぷり含むトマトとビタミンCを豊富に含むブロッコリーを合わせた抗酸化作用の強いサラダのレシピです。リコピンはトマトに含まれる赤い色素の素になっている成分のこと。リコピンは油に溶けやすいので、オリーブオイルで和えるこちらのレシピであれば効率よく体に取り入れられます。また、ブロッコリ―は野菜の中でもビタミン・ミネラルの含有量が多いです。ダイエット中は積極的に食べると良いでしょう。
ダイエットサラダ6.チーズソースでごちそうサラダ
出典:Cookpad
チーズフォンドュのようなごちそうサラダ。チーズには飽和脂肪酸の酪酸が含まれ、体の中でエネルギーとして利用されやすいです。チーズソースを作ったら、あとは好きな野菜をディップするだけ。ブロッコリーやパプリカなどダイエット中におすすめした野菜も上手に取り入れてみてくださいね。野菜嫌いの方もパクパク食べられる絶品レシピです。
ダイエットサラダ7.サーモンのオイルサラダ
出典:クラシル
サーモンの色素であるアスタキサンチンも抗酸化作用の強い成分です。さらに、ビタミンCを豊富に含むパプリカも入っています。そのため、細胞の酸化予防を目的とする場合もおすすめできるレシピです。
また、ビタミンCはサーモンのたんぱく質を効率よく利用できるよう助けてくれます。キャベツスプラウトやベビーリーフなどの葉物野菜の芽も栄養素がとても多く含まれているので、ダイエットや美容をしっかりとサポートしてくれるでしょう。
ダイエットサラダ8.いちごと蒸し鶏のパワーサラダ
出典:ゆり子飯
ビタミンCをたっぷり含むいちごとブロッコリーを使った甘酸っぱいパワーサラダのレシピです。「パワーサラダ」とは。一皿食べるだけでたっぷりの栄養素を補えるサラダのこと。ドレッシングはなくても、蒸し鶏をつくる際に出てくる汁を使えば十分美味しく食べられます。
また、ダイエット中に避けられやすい果物も、正しい知識で選べば太ることはありません。とくにいちごは低糖質でビタミンも豊富なので、ダイエット中も食べやすい果物になります。
ダイエットサラダ9.ツナ納豆の豆腐サラダ
出典:おいしい健康
ツナと納豆を合わせたとてもヘルシーな和風サラダです。豆腐や納豆など大豆を原料とする食品も、ダイエット中におすすめしたい食材のひとつ。豆腐は脂肪の量が少ないので、同じたんぱく質源でも肉や魚とは違ってヘルシーに食べられるからです。また、ツナ缶の中には魚油であるオメガ3系脂肪酸が豊富。オメガ3脂肪酸には血液中の脂質量を減らす作用があるので、ダイエットをサポートしてくれるでしょう。
ダイエットサラダ10.大豆とひじきの塩レモンサラダ
出典:Cookpad
最後に紹介するのが大豆をたっぷり食べられるサラダ。レモンのビタミンCで大豆やひじきの鉄分の吸収率もアップされるので、貧血が気になる方にもおすすめです。ほかにも、大豆の中に含まれるビタミンB2は脂質の代謝を促す作用があります。メインで食べる水菜も実は高栄養な野菜のひとつで、カリウムやカルシウム、βカロテンなどが多く、体のデトックスをサポートしたり筋肉の活動を支えるなどの働きがあります。
まとめ:栄養満点サラダできれいに痩せよう
ダイエット中におすすめのサラダについて紹介しました。サラダのメインである野菜の中には栄養素がたくさん詰まっています。とくに代謝を支えるビタミン類や体をつくるミネラルの供給源として大切な役割を果たしているので、サラダを食べてしっかりと栄養素を取り入れていきましょう。
食事のバランスを整えず、ただただカロリーを減らすだけで痩せた場合、見た目も身体の中も美しくないケースが多いです。どのような状態に変わっていきたいかは人それぞれですが、多くの方は「きれいに痩せたい」と願っているはず。その願いを叶えるのは自分自身です。ダイエットにおすすめのサラダを活用しながら食事バランスを整え、体を内面からも外見からも美しい状態を目指してみませんか?