普段のおやつやパーティーまで、どんな場面でもチョイスされやすい人気のお菓子、ポテトチップス。高カロリー・高糖質・高脂質なのは多くの方が知っていることだとは思いますが、改めて詳しく分析してみました!カロリーや糖質だけでなく、ダイエット中にポテチをおすすめできない理由も説明し、食べるときの注意点まで紹介します。
ポテトチップスのカロリーや糖質
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 |
---|---|---|---|---|
ポテトチップス 100g | ||||
554 kcal | 4.7 g | 35.2 g | 54.7 g | 50.5 g |
成型ポテトチップス 100g | ||||
540 kcal | 5.8 g | 32.0 g | 57.3 g | 52.5 g |
摂取基準 (上段男性、下段女性) | ||||
2650 kcal 2000 kcal | 60.0 g 50.0 g | 73.6 g 54.8 g | 364.0 g 271.0 g | 344 g 253 g |
※1
じゃが芋をスライスして揚げたものをポテトチップス、じゃが芋をマッシュした後に成型して揚げたものを成型ポテトチップスといいます。成型ポテトチップスはチップスターは成型ポテトチップスのひとつで、ポテトチップスとは少し食感が異なるのが特徴です。どちらも栄養成分値は似ていて、じゃがいもを使用しているため高糖質。そのうえ油で揚げているので高脂質であり、ポテトチップスが高カロリーなお菓子になります。
【市販】ポテトチップスのカロリー・糖質を比較
カルビーや湖池屋など、ポテトチップスで人気のあるメーカーのカロリーや糖質を比べてみましょう。いつも何気なく食べているポテトチップス、想像以上に高カロリー・高糖質かもしれませんよ。
カルビー
出典:カルビー
- ポテトチップス うすしお味 60g・・・336Kcal、炭水化物32.3g
- ポテトチップス コンソメパンチ 60g・・・334Kcal、炭水化物32.6g
- ポテトチップス しあわせバタ~ 60g・・・333Kcal、炭水化物32.9g
- ピザポテト 63g・・・348Kcal、炭水化物34.7g
- 堅あげポテト うすしお味 65g・・・333Kcal、炭水化物40.2g
- 堅あげポテト ブラックペッパー 65g・・・331Kcal、炭水化物40.7g
ポテトチップスといえば王道のカルビー♪とてもたくさんのポテトチップスを販売していたので人気の商品をピックアップしています。どれも似通ったカロリー・炭水化物ですが、堅あげポテトは炭水化物量が多いことがわかります。そのほかはフレーバーで大きな差はありませんので、好きなものを選んで食べて大丈夫そうです。また、カルビーでは60g・65gサイズがスーパー、85gの大き目サイズをコンビニに置いているようです。
レイズ
出典:PLAZA
- レイズ うすしお味 140g・・・802Kcal、炭水化物71.9g
- レイズ サワークリーム&オニオン 140g・・・790Kcal、炭水化物72.5g
レイズはアメリカ生まれで、薄くてパリパリのポテトチップスが140g・184gも入った大袋を販売しています。量が多いのでカロリー・炭水化物(糖質)もとても高いです。カルビーのポテトチップスと同量の60gに直して計算すると、うすしお味で321Kcal・炭水化物28.8gとなり、炭水化物が20%ほど少ないことがわかります。
湖池屋
出典:湖池屋
- ポテトチップス うすしお味・・・340Kcal、炭水化物34.0g
- ポテトチップス コンソメ味・・・337Kcal、炭水化物32.7g
- じゃがいも心地 オホーツク海の塩との合わせ塩58g・・・313Kcal、炭水化物33.4g
- カラムーチョ 55g・・・308Kcal、炭水化物29.5g
湖池屋でも国民的人気のポテトチップスが販売されています。スタンダードなポテトチップスやピリっとした辛さが癖になるカラムーチョのほか、こだわりのPURE POTETOを使用したじゃがいも心地のカロリー・炭水化物は上記の通りです。カラムーチョは少し低カロリーで炭水化物も少ない点を除くと、カルビーとさほど変わらない栄養成分値になります。
山芳製菓
出典:山芳製菓
- わさビーフ 55g・・・317Kcal、炭水化物27.9g
- 北海道 リッチバター 55g・・・298Kcal、炭水化物31.7g
- サワークリームオニオン 55g・・・274Kcal、炭水化物28.5g
山芳のポテトチップスはどれもカロリー・糖質が少なくなっています。量はほかメーカーと大きく変わらないので、少しでも罪悪感なく食べたい方は山芳がおすすめ。ただ、うすしおやコンソメなどの定番フレーバーはなく、バターやサワークリームオニオンなど変わり種が中心となっています。山芳といえばわさビーフですが、かなりわさびの香りが強いので量があまり食べられない点はダイエット中に向いているかもしれません。
ヤマザキビスケット
出典:ヤマザキビスケット
- チップスター うすしおS 50g・・・266Kcal、炭水化物28.5g
- チップスター コンソメS 50g・・・262Kcal、炭水化物28.8g
- チップスター うすしおL 115g・・・612Kcal、炭水化物65.6g
- チップスター コンソメL 115g・・・603Kcal、炭水化物66.2g
- 厚切り贅沢ポテト 60g・・・324Kcal、炭水化物35.6g
成型ポテトの代表各であるチップスターは、ヤマザキビスケットの商品です。チップスターはSサイズでほかメーカーのポテトチップスと同じくらいの量になり、Lサイズは115gと大容量で高カロリー・高炭水化物になるためダイエット中は一気に食べることは絶対に避けましょう。ほかメーカー同様、フレーバーによる差は小さいのでその点は気にせず選ぶことができますね。
ポテトチップスはスナック菓子の中でも高カロリー?
- ポテトチップス うすしお味 60g・・・336Kcal、炭水化物32.3g
- かっぱえびせん 85g・・・423Kcal、炭水化物57.2g
- じゃがりこ サラダ 60g・・・299Kcal、炭水化物38.1g
- ジャガビー うすしお 40g・・・232Kcal、炭水化物20.0g
- さやえんどう うすしお 67g・・・314Kcal、糖質28.2g
ポテトチップスとほかスナック菓子のカロリー・糖質を比較するため、カルビーの製品を数点ピックアップ。かっぱえびせんがかなり高カロリー・高糖質である以外、どれも大きな差はありません。ジャガビーは容量が少ないので栄養価も低くなっていますが、g当たりのカロリー・炭水化物量はポテトチップスと変わりません。また、エンドウ豆のおいしさがぎゅっと凝縮しているさやえんどうは食物繊維がひと袋に7.7gも含まれているため、糖質量の割には血糖値が上がりにくいと予測できます。
ポテトチップスをダイエット中に控えたい理由
高カロリー・高糖質であるポテトチップス。ダイエット中の間食として避けるべきなのはもちろんですが、食事の置き換えに利用するのも控えたいところ。ポテトチップスをダイエット中に控えるべき理由を解説します。
ポテトチップスの6割が油のカロリー
ポテトチップスで欠かせないじゃがいもの糖質も気になるところですが、着目したいのは揚げ油。パリパリに揚げるポテトチップスは、揚げ油によるカロリーが多くを占めています。カルビーのポテトチップス・うすしお味を例に考えてみましょう。コンビニサイズの85g中、477Kcal・脂質30.6gです。脂質は1gで9Kcalなので、1袋食べると275Kcalの油を摂っていることになり、ポテトチップス全量の約6割に値します。275Kcalの油はサラダ油30g分、つまり大さじ2杯半の量です。
ポテトチップスは過酸化脂質が多く、代謝が悪くなる
ポテトチップスをはじめ、油で揚げるスナック菓子で気になるのは酸化した脂質です。油は熱したあとに放置することで酸化して性質が劣化していきますが、これは油で調理した食品にも起こっています。過酸化脂質は体内の細胞を劣化させるだけでなく、細胞の癌化を促す可能性もある物質です。また、過酸化脂質が増えることで細胞の代謝も落ちてしまうため、ダイエット中はできる限り控えるのがベスト!スナック菓子やケーキ類、マーガリンなどの摂取はできる限り避ける方がいいでしょう。
ポテトチップスは栄養バランスが悪い
ポテトチップスの栄養バランスは悪いです。脂質や糖質がとても多く、タンパク質が少ないほか塩分が多いので、ダイエット中の間食には向いていません。塩分が過剰になると身体に余分な水分を貯蓄するため浮腫んでしまう可能性もあり、体重増加につながります。また、ポテトチップスを食べることで得られるカロリーの大半は揚げ油によるもの。油脂の摂りすぎは確実に肥満へと導かれますので、脂質が多くを占めるポテトチップスは栄養面でもダイエットに向いていないことがわかります。
ポテトチップスには依存性があり、やめられなくなる可能性がある?
ポテトチップスには依存性があると言われていることをご存知でしょうか。ポテトチップスを製造する際に使用する、油・砂糖・うまみ調味料・塩は脳に「美味しい」という刺激を与える力が強いです。ポテトチップスを定期的に食べることで脳が刺激に慣れてくると、食べないときに「ポテトチップスの刺激(美味しさ)をもう一度味わいたい!」と信号を出すようになります。その信号に素直に従って食べ続けると抜け出せなくなってしまうことがあるので、グッと我慢して食べる量を控える、食べる回数を減らすなど制限を設けましょう。
ポテトチップスを食べるときの2つのポイント
油が多く、身体にあまり良くないとわかっていても、どうしてもポテトチップスを食べたい。そんなときに意識してほしい2つのポイントについて紹介しますので、良かったら実践してください。
1.ポテトチップスを食べるときはビタミンB群をしっかりと摂る
ポテトチップスの脂質をスムーズに体内で処理できるよう、ビタミンB2をしっかりと摂取してください。ビタミンB2を多く含む食品としては、魚介類・豆類・海藻類などがありますが、サプリメントできちんと補うこともひとつの方法。とくにビタミンB群は代謝を向上させるために欠かせない栄養素であり、水溶性なので不要な分は体外へ排泄され、過剰摂取のリスクも少ないです。ビタミンB群をマルチに摂れるサプリメントをひとつ手元に置いておくと、心強いサポーターになってくれますよ。
2.ポテトチップスはひと袋食べずに小分けにして食べる
ポテトチップスを食べだすと止まらないという方は多いはず。目の前にあるとついつい食べてしまうので、購入したらジップロックなどに小分けにしておくことをおすすめします。ひと袋60g入って300Kcal・糖質30.0gほどなので、せめて3つに分けて一食当たり100Kcal・糖質10.0gまでに抑えましょう!そして袋に食べる日にちを前もって書いておくなど工夫すれば、もうひと袋食べたい気持ちをグッと堪えやすいです。
低カロリーのポテトチップスは手軽に購入できる
出典:テラフーズ
ポテトチップスにも低カロリーの商品が販売しています。株式会社テラフーズのカロリーを気にせず食べられるポテトチップスは、ひと袋あたり138Kcalとダイエッターにとってかなり良心的な値になっています。揚げ油で揚げずにノンフライ製法で作るパリパリの低カロリーポテトチップス、ぜひ一度食べてみてくださいね。
【管理栄養士おすすめ】手作り♪レンジで低カロリーポテトチップス
出典:Cookpad
・137Kcal、糖質29.4g/じゃがいも1個分
ポテトチップスの主役であるじゃがいもの糖質はオフしたくてもできないので、脂質を完全にカットしてカロリーオフしていきましょう。そこでおすすめなのがレンジでつくるポテトチップス。じゃがいもをスライスしたら水気をとってレンジで加熱するだけのお手軽レシピです。出来上がったら塩やコンソメ、青のりなど好みのものを振りかけて食べてください♪じゃがいもの大きさに左右されますが、普通サイズのじゃがいも一個で作った場合、137Kcal・糖質29.4gです。糖質を抑えたい方は、半量から3分の1程度で我慢することをおすすめします。
ポテトチップスのカロリーや糖質についてのまとめ
大人気のスナック菓子であるポテトチップスは、高カロリー・高脂質・高糖質でダイエット中はおすすめできません。過酸化脂質による身体への影響も気になるので、小さなお子さんやご年配の方がいるご家庭でも常備することは避ける方がいいでしょう。とはいえ、たまに食べるくらいであればきちんと体内で処理できますので、ダイエットのご褒美やお祝い事の席で出すお菓子にするなど、ポテトチップスはメリハリをつけて食べるるよう心がけてくださいね。
参考文献一覧