鶏の旨味が閉じ込められた唐揚げ♪ジューシーな肉汁がじゅわ~っと出てきて、ザクザクの衣との相性も抜群です。揚げ物である唐揚げは、やはり高カロリー・高脂質なのでしょうか?実は、工夫次第で唐揚げはカロリー・糖質をオフすることができます♪ダイエット中にチャレンジしてほしいカロリー・糖質オフレシピのほか、唐揚げのカロリーや糖質についても一緒に勉強していきましょう。
唐揚げのカロリーや糖質について
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 |
---|---|---|---|---|
唐揚げ/鶏もも 皮あり 1個 | ||||
79 kcal | 5.2 g | 4.3 g | 3.9 g | 3.9 g |
唐揚げ/鶏もも 皮なし 1個 | ||||
56 kcal | 5.9 g | 1.5 g | 3.7 g | 3.7 g |
唐揚げ/鶏むね 皮あり 1個 | ||||
62 kcal | 6.6 g | 1.8 g | 3.9 g | 3.9 g |
唐揚げ/鶏むね 皮なし 1個 | ||||
53 kcal | 7.2 g | 0.6 g | 3.9 g | 3.9 g |
唐揚げ/ササミ 1個 | ||||
41 kcal | 7.1 g | 0.2 g | 3.9 g | 3.9 g |
唐揚げ/手羽中 1本(40g ) | ||||
96 kcal | 9.4 g | 4.2 g | 3.9 g | 3.9 g |
唐揚げ/手羽元 1本(50g) | ||||
117 kcal | 9.3 g | 6.4 g | 3.9 g | 3.9 g |
摂取基準 (上段男性、下段女性) | ||||
2650 kcal 2000 kcal | 60.0 g 50.0 g | 73.6 g 54.8 g | 364.0 g 271.0 g | 344 g 253 g |
※すべて一個30g。管理栄養士独自のレシピにて(※1)を基に算出。調味料は醤油・酒・おろし生姜のみ。
鶏肉の部位別で唐揚げを作ったときの一個当たりの栄養成分値を一覧にしてまとめています。まず注目してほしい点は、皮の有無でカロリー・脂質が大きく変わることです。とくに鶏ももで唐揚げをするときは皮を取るだけでも約70%の脂質をカットしています!2つ目の注目点はササミが低カロリー・高タンパク質・低脂質なこと。パサつきがちのササミですが、しっかりと下味に漬けてあげることで肉質も柔らかくなり、ダイエット中の方も美味しく食べられますよ♪
【コンビニ別】唐揚げのカロリー・糖質を比較
どのコンビニにも置いてある唐揚げですが、一体どこが一番ヘルシーなのでしょうか。せっかくなので比較してみることにしました。結果は以下のようになります。※すべて1個当たりの値です。
- セブンイレブン/ななから・・・80Kcal、糖質4.8g
- ファミリーマート/唐揚げ串・・・50Kcal、糖質4.7g
- ローソン/鶏から しょうゆ味・・・85Kcal、糖質3.8g
ファミリーマートは唐揚げ串のうちの1個を算出しているため、他2つに比べて大きさが小さいためにカロリーが少な目です。ローソンの鶏からが最もカロリーが高いですが、糖質は少なくなっています。ただ、3社を比較してもそこまで大きな差はないので、コンビニの唐揚げを食べる際は好きなものをチョイスして大丈夫かと思います。
唐揚げのカロリーや栄養素をくわしく解説
肉の種類によってカロリーが大きく変わる唐揚げ。ダイエット中に食べてもいいのか気になる方も多いのではないでしょうか。唐揚げのカロリーや栄養素について少し深堀りしてみたいと思います。
1.唐揚げのカロリーを消費するためには1時間以上の運動が必要
唐揚げは鶏もも肉皮ありの唐揚げ1人前(計5個分)の395Kcalを消費するためには、以下の運動量が必要になります。
- ウォーキング・・・100分
- ジョギング・・・70分
※2
唐揚げのカロリーを消費するためには、1時間以上の有酸素運動が必要になります。間食で食べるには多いとわかりますよね。また、唐揚げのみをサラダをお供に食べるのであれば、ダイエット中であったとしても一食分のカロリーとして妥当(※)です。しかし、もしも白ご飯(茶碗一杯170g)も一緒に食べた場合、681Kcal・糖質144.7gとなり、倍以上の運動が必要になる高カロリー食になります。唐揚げは一緒に食べる組み合わせが大切です。
※成人のエネルギー摂取量は男性2000~2200Kcal、女性1600~1800Kcal(※2)であり、一食約400Kcalであれば3食で1200Kcalほどに抑えられるため。
2.唐揚げのタンパク質は筋肉づくりをサポート
鶏肉にはタンパク質がたくさん含まれています。タンパク質は筋肉や髪の毛、肌を整えている大切な栄養素です。とくにダイエットや筋肉トレーニングを行っているときは、しっかりとタンパク質を補って理想の体をつくるために必要な材料をそろえておきたいところ。とくにおすすめなのは夕食にタンパク質を食べることです。眠っているときに出る成長ホルモンには筋肉をつくる作用があり、タンパク質がたくさんあると効率が良くなります(※4)。比較的吸収が速いプロテインとは異なり、タンパク質は消化・吸収で数時間必要なので夕食がベストタイミング。ただし、唐揚げは油脂も多いので4・5個くらいに抑えて、食べ過ぎには注意してくださいね。
唐揚げは身体の水分量を調整するカリウムも含んでいる
鶏肉にはカリウムが含まれています。カリウムはナトリウムと一緒に身体のなかの浸透圧を調整していて、2つが均衡を崩すと浮腫みなどの不調が現れます。老廃物が滞りやすくなるため、カリウムをしっかりと摂って浮腫みはできるだけ避けましょう。しかし、先ほども述べましたが、唐揚げは揚げ物で味も濃いので塩分であるナトリウムも多く含まれています。生野菜のサラダや青菜の和え物やお浸しなどを付け合わせとして食べ、カリウム摂取を心がけてくださいね。
唐揚げには、三大栄養素の代謝を亢進するナイアシンも
唐揚げにする鶏肉にはナイアシンも含まれています。ナイアシンはビタミンB群の仲間で、タンパク質・脂質・糖質すべての代謝に関わっています。ナイアシンが不足すると身体のエネルギー代謝も落ちやすいので、ダイエット中はきちんと食べたい栄養素のひとつです。ナイアシンは水に溶けやすく熱に弱いビタミンなので、煮る・茹でる料理よりも蒸す・サッと揚げる調理法が適しています。
唐揚げはビタミンB6を含み、タンパク質の合成を促進
鶏肉はじめ牛肉や豚肉など、タンパク質が多い食材にたくさん含まれているビタミンB6。ビタミンB6は唐揚げでも摂取できます。ビタミンB6は身体の中でタンパク質合成をサポートしているので、筋肉トレーニングを取り入れている方には欠かせない栄養素です!せっかく筋肉トレーニングを行っても、合成するために必要な栄養素がなかったら効率が悪いですよね。唐揚げだけでなく、さまざまな食品でビタミン類を補い、筋トレの効率をあげていきましょう。
唐揚げのカロリー・脂質を考慮した美味しい食べ方
唐揚げはそのまま味わいたい方には、以下に紹介する方法でカロリーや糖質の影響をできる限り抑えましょう。今すぐお試しいただけるものばかりなので、ダイエット中に唐揚げを食べるときは意識してみてくださいね。
唐揚げのカロリー対策①野菜サラダを先に食べる
唐揚げのカロリーを気にせず美味しく食べるためにも、前もって食物繊維とビタミンが豊富な野菜サラダを食べましょう!食物繊維がカロリーや脂質の吸収を緩やかにし、ビタミン類が摂取した栄養素の代謝を促します。唐揚げは塩分が多いものが多いので、トマトやキュウリなどのカリウムや水分が多い野菜はとくおすすめです。
唐揚げの脂質対策②揚げたらすぐ食べる
唐揚げはできたてがサクサクじゅわぁ~で美味しいですよね♪揚げたてに食べることは身体にもいいってご存知ですか?油は空気に触れることで少しずつ酸化していきます。これは唐揚げでも同じことなのです。酸化した油は過酸化脂質となり、肌の老化や動脈硬化を引き起こす(※5)こともあります。また身体にとって有害であるため、肝臓は一生懸命分解しようとし、負担も大きいです。身体の為にも、できるだけ揚げたての唐揚げを美味しく食べましょう!
唐揚げのカロリー・脂質対策③できるだけ早い時間に食べる
唐揚げなどタンパク質を含む食事を食べるのであれば夕食がおすすめであると紹介しましたが、寝る直前などは控えましょう。揚げ物は油脂が多いため消化に時間がかかります。寝る直前に食べてしまうと睡眠中も働き続けなければいけないので、消化管は疲れ切ってしまいます。タンパク質や脂質の消化にかかる時間(※6)を考えて、短くとも就寝時間の3時間ほど前には食べ終われているといいですね♪また、就寝中のカロリー消費は多くありませんので、夕食の食べ過ぎは注意しましょう。
唐揚げは揚げずにカロリーオフ♪
出典:Cookpad
・260Kcal、糖質10g/一人前
油で揚げなくてもべちゃっとならない、オーブンを使って作る揚げない唐揚げです♪油で揚げないことでカロリーを約20%オフできます。オリーブオイルを少しだけスプレーなどで吹き付けるとサクサク感が増すので、さらに本物の唐揚げ感を求めている方はおすすめですよ。一つひとつていねいに衣をつけるのがポイントになるレシピですので、しっかりとつけてみてくださいね!衣の糖質をオフしたい方は、片栗粉や小麦粉の代わりにおからパウダーを活用しましょう!
唐揚げのカロリーや糖質、栄養素のまとめ
唐揚げのカロリー・糖質や栄養素について説明してきました!鶏肉には健康面への効果が期待できる栄養素がいくつか含まれています。タンパク質やビタミン、ミネラルが含まれていますが、揚げ物なので脂質が多く、食べ過ぎには注意が必要です。また、唐揚げにして食べる部位によってもカロリーは大きく異なってきます。ダイエットやボディメイク中の方はササミで唐揚げを作ると良いでしょう。また、塩分対策として野菜との食べ合わせを意識して、唐揚げを楽しく美味しく召しあがってくださいね♪
参考文献一覧
※1:文部科学省「エネルギーおよび成分含有量は文部科学省<日本食品標準成分表>2015年版(七訂)」
※3:Casio Keisan
※4:森永「プロテイン摂取のタイミングは寝る前と朝が効果的な理由」
※5:厚生労働省「過酸化脂質」