「食べる量が多くないのに痩せない」
「カロリー制限してるのに太った」
食事制限を自分なりに頑張っているのに、思うように痩せないと悩んでしまいますよね。
食事制限をしても痩せない場合、ほとんどの場合「原因」があります。原因は人によってさまざまですが、少し対策をするだけで痩せ始めることもあるんです。
そこで、この記事では食事制限をしても痩せない原因と痩せるための対策を解説します。
「今度こそダイエットを成功させたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
食事制限で痩せない7大原因
食事制限をしても痩せない原因は、大きく7つあります。
- 実は食べている
- 消費エネルギー量が極端に低い
- 飲み物でエネルギーを摂っている
- たんぱく質が不足している
- 腸内環境が悪い
- ホルモンバランスが不安定
- 生活リズムが崩れている
順番にくわしい内容をみていきましょう。
1.実は食べている
「食べていないんだけどな…」と言いながら、実は食べている、という方はとても多いです。
(ご本人は気付いていないパターンになります。)
- 3度の食事でお米を減らしているが、お腹が空くから間食は日課だ
- 朝食を抜いているので、昼食はついついドカ食いしてしまう
- 家族の残した食事は勿体なくて食べている
太るイメージが強いお米を減らしても、間食で糖質をとれば効果は感じにくいです。16時間ダイエットの流行もあり、朝食を食べないと痩せると思われている方も多いですが、昼食で一気に栄養を流しこめば、体脂肪は増えやすくなります。
また家族が残した食事を勿体ないからと食べている場合も、余分なカロリー摂取が積み重なっている可能性大です。
食事制限をしているつもりでも、知らず知らずのうちにカロリーを摂取していれば、うまく痩せられません。
2.消費エネルギー量が極端に低い
食事制限をしっかり行っているのに痩せない場合、消費エネルギー量が極端に低い可能性があります。
以下に当てはまる方は、消費エネルギー量が低いかもしれません。
- 筋肉量が少ない(=基礎代謝が低い)
- 運動はほとんどしない
- 車での移動がメイン
- 仕事は座っていることが多い
消費エネルギー量が少なければ、結構な量まで食べる量を減らしても、効果を感じにくいです。
例えば、もともと2000kcal/日摂っていた方が、1500kcalまで食事で制限します。いつもより500kcalも制限していますが、1日の消費エネルギー量が1400kcalであれば、まだ100kcalオーバーなので体脂肪は減りません。
食事をきちんと減らしているのに痩せないのなら、自身の消費エネルギー量が低いのか疑いましょう。
この場合は、運動を始めると少しずつ痩せていくことが多いです。
3.飲み物でエネルギーを摂っている
知らず知らずのうちにエネルギーを摂っている原因のひとつに、飲み物があります。水・お茶・炭酸水といった無糖の飲み物ではなく、カフェオレや炭酸ジュースなど甘い飲み物を常飲している方は、痩せにくいです。
食事と違い、飲み物は頻繁に口にしますよね。チョコチョコと甘い飲み物を飲んでいる方は、頻繁にカロリーと糖質を摂取し、血糖値を上昇させている状態です。
血糖値が上昇すると、インスリンというホルモンが分泌され、糖質の代謝を促します。同時に不要な糖質を体脂肪として蓄える働きもあるので、頻繁に分泌されればダイエットにはなりません。
甘い飲み物を常飲している方のなかには、やめるだけでも痩せられた方がいます。
4.たんぱく質が不足している
カロリー自体は制限できているが、栄養バランスが悪くて痩せられない方もいます。とくにたんぱく質が不足していると、思うように体脂肪を減らせない傾向があります。
たんぱく質は筋肉や皮膚など、体のあらゆる細胞のもとになるものです。脂肪の代謝をサポートするために働く血液細胞も、すべてたんぱく質からできています。
たんぱく質が不足していると代謝が落ちるので、体脂肪を効率よく燃焼できません。
- 肉や魚はあまり食べない
- 菓子パンやおにぎり、野菜ジュースだけなど炭水化物がメインになりがち
上記に当てはまる方は、たんぱく質が不足している可能性があります。
5.腸内環境が悪い
腸内環境が悪いために、食事制限をしても痩せられない場合もあります。
腸内環境が悪いと痩せない理由は以下の通りです。
- 老廃物がたまりやすい
- 過食しやすい
- 糖質の代謝が落ちやすい
腸内環境が悪ければ、排泄がうまくいきませんし、出ない便がたまっていけば、その分体重も増えますよね。
また腸から分泌されるホルモンが減ってしまうことで、食べ過ぎてしまう頻度が増えます。「我慢しなくちゃ…」と思っても気持ちを抑えられないと、ストレスも増えてダイエットが辛くなります。
糖質の代謝に関わるホルモンも分泌しているので、腸の健康状態が悪いと痩せにくいのです。
6.ホルモンバランスが不安定
年齢や病気の影響でホルモンバランスが不安定な場合も、食事制限をしても痩せにくくなります。
例えば、40歳以降に更年期を迎えると、女性ホルモンがバランスを崩し、脂質の代謝がガクッと落ちます。コレステロール値が高いと指摘される方が増えるのも、女性ホルモンの影響です。
また甲状腺から分泌されるホルモンの異常でも、急に体重が増えることがあります。
心配な方は、医療機関でホルモンの検査を受けると肩の荷が下りるかもしれません。
7.生活リズムが崩れている
生活リズムが崩れている場合も、食事制限で上手に痩せられないことがあります。とくに「眠る直前に食事を食べている」方は要注意です。
活動量の多い朝から昼過ぎにかけて、エネルギー消費量は多くなります。消費量が多いということは、摂取するエネルギー量がある程度多くとも、消費できる力があるということです。
一方、夕方から就寝時間にかけて消費エネルギー量は少なくなります。このときにたくさんのエネルギーを摂取すると、消費しきれずに体脂肪になってしまうのです。
例えば、1日のエネルギー量を1200kcalに抑えていても、そのほとんどを就寝前に摂っているとしたらまず痩せることはないでしょう。
むしろ眠る直前に食べたために睡眠中に胃腸が休めず、太りやすくなってしまうかもしれません。
食事制限で痩せる!おすすめの対策3つ
痩せたいのであれば、ある程度の食事制限は必要です。自己流でやってうまくいかないのであれば、管理栄養士の筆者がおすすめする対策方法を試してみませんか?
今回紹介する対策法は次の3つです。
- 適切な量を知る・守る
- 飲み物は水かお茶にする
- 間食はたまのご褒美にする
1.適切な量を知る
食事を食べるときの「適量」を知りましょう。必要なものを必要なだけ食べられるようになれば、スピードに差はあれど、多くの方が痩せられます。
1食あたりの具体的な量を紹介しておきます。
- 主食は茶碗軽く一杯(120~150g)
- 肉/魚も片手くらい(100g前後)
- 野菜やきのこは1食で両手分
- 大豆製品や卵は1日で片手分
上記を守れるようになれば、自然と摂取エネルギー量も適量になり、少しずつ体脂肪は落ちます。バランスの良い食事が身に付けばリバウンドの心配もありませんし、食べ過ぎた時の調整も簡単にできるようになりますよ。
2.飲み物は水かお茶にする
飲み物は水かお茶など無糖でシンプルな飲み物にしましょう。飲み物で砂糖を摂ってしまうと、血糖値が落ち着かず、痩せにくくなるからです。
飲み慣れるまでは辛いかもしれませんが、必ず舌が順応してきます。その頃には、長年親しんだ甘い飲み物を飲むと「甘っ!」とビックリされるはずです。
3.間食はたまのご褒美にする
間食はできる限りしない方がいいので、辞めてしまうのがベスト。とはいえ、まったく甘い物やしょっぱいものを食べないのはストレスがたまります。よって、たまの楽しみに間食を食べることをおすすめします。
- 一週間のうち、お休みの土日だけスイーツを食べる
- 筋トレを頑張る水曜日だけお菓子を食べる
など、ご褒美として間食の機会を設けるのも良いですね。
毎日食べれば太る原因になりますが、ごくたまのご褒美程度であれば、間食で太ることはまずありません。
【注意】痩せないからと過度な食事制限をしないこと
過度な食事制限を長期的に続けてしまうのは絶対にやめてください。体に負担がかかってしまい、何かしらの不調を感じるかもしれません。
ある程度まで摂取エネルギーを減らしたのに痩せないと、もっと食べる量を減らさなきゃと焦ってしまいますよね。確かに、摂取エネルギー<消費エネルギーを維持すると、体脂肪は減っていきます。
ですが、摂取エネルギーが少なすぎると、体は「これ以上エネルギー使うと命が危ないから、消費エネルギー量を落とそう」と思います。すると基礎代謝が下がり、少しのエネルギーでも生きていける太りやすい状態に。
この状態で痩せたとしても、以前に増して太りやすい体になってしまい、リバウンドコースまっしぐらです。
健康的に痩せ、体型を維持するためにも、過度な食事制限は避けましょう。
食事制限で痩せないときのまとめ
食事制限で痩せないとき、ほとんどの場合で原因があります。
今回紹介した7つの原因で当てはまるものはありましたか?
もしホルモンバランスなど何か他の原因で痩せない場合は、そちらの解決を先行させましょう。
また過度な食事制限や偏食ダイエットより、バランス良く食べることが一番キレイに痩せられます。お伝えした適量の食事を少しでもいいので意識していただき、気長に実践してみてください。
余裕がでてきたら、軽い有酸素運動や筋トレをすると、身体が締まってますます楽しくなりますよ。